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最適化社会とは

今日のおすすめの一冊は、中間真一(なかましんいち)氏の『SINIC理論』(日本能率マネジメントセンター)です。その中から『「SINIC(サイニック)」とは何か』という題でブログを書きました。

本書の中に「最適化社会とは」という心に響く文章がありました。

SINIC理論はオムロンの創業者、立石一真(たていしかずま)氏が1970年の国際未来学会で発表した理論だ。パソコンやインターネットも存在しなかった時代に発表された。SINIC理論では、直近は下記のように分類される。1974年から「情報化社会」/2005年から「最適化社会」/2025年から「自律社会」/2033年から「自然社会」

SINIC理論では50年前に、「最適社会」の問題点について次のように書かれていた(最適化社会とは、現在のこと)。

●世界的な大変化、大転換、アン・コントロール社会の混乱
●情報の選択機能の増大、情報の最適化の急進
●人間の弱体化の懸念、真の変容への葛藤
●男女ともに最も適した仕事が見つかることによる生きがいの獲得
●不良老人対策の必要性
●レジャーニーズの急拡大
●美術工芸、素人の貧乏芸術の復興

これらを一覧すると、まさに今、情報化社会の完成を通した最適化社会の中で現実化し始めていること、自律社会に向かう予兆として察知していることが並べられていることに驚くばかりだ。

◆最適化社会とは、これまでの物質的豊かさを求める時代(情報化社会)から、精神的な豊かさを求める時代(自律社会)への橋渡しする時代だということ。両方の時代の価値観がぶつかりあい、葛藤する。最適にまざりあうまでの過渡期をいう。

◆たとえば、このリストの中の「不良老人対策の必要性」とは、真の変容ができないまま老人になってしまったという悲劇のこと。リンダグラットン氏の「人生100年時代」において必要な「マルチ・ステージ」の生き方への転換ができていない、ということ。

そのために必要なのが、リカレント教育やリスキリングという「学び」

最適化社会から自律社会へ向かうため、いくつになっても学び続ける人でありたい。

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