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エピクテトスの箴言

今日のおすすめの一冊は、奴隷の哲学者、エピクテトスの『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業』(荻野弘之/ダイヤモンド社)です。その中から「君は演劇の俳優である」というテーマで書きました。

エピクテトスの心が穏やかになる箴言が、この本にはたくさんありますが、その中から一つ紹介します。

《君ができること、まさにそのことに励めばよい》
君の子どもたちや妻、友人たちがいつまでも生きていることを君が望むとすれば、君は馬鹿だ。というのも、それは「君次第ではないもの」を君次第であるように望み、「他人のもの」を君のものであるよう望んでいることなのだから。つまり、君ができること、まさにそのことに励めばよい。
自分にできないことを願ったところで、その願いが叶うはずはない、ということだ。現代の我々にとってエピクテトスのこの教えは、人間関係の場面でより真価を発揮するかもしれない。我々は、家庭や職場での人間関係において、他人に「こうなってほしい」と求めることが頻繁にある。
しかし、勘違いしてはいけないのは、他人は自分にどうにかできるものではない。他人のやることは自分にはどうしようもできないのだ。あなたが望んでよいこと、それは「自分ができること」である。態度の悪い上司を変えることはできないが、自分がその上司に接する態度を変えることはできる。他人に何かを求めず、自らができることに励む。すると、人間関係に悩んだ時もスッと気持ちが楽になるはずだ。

この「自分は変わらずに、他人を変えたい」という人間関係の根本問題は、エピクテトスの時代から2000年を経た現在でも同じように、人の心を悩ませています。まさに、「過去と他人は変えられない、変えることができるのは自分だけ」という命題は今でも生きているということです。

人類は結構進歩しているように見えて、実はそんなに変わっていないとも言えます。というか、心の問題は今も昔も同じなんですね。エピクテトスの箴言を噛みしめたいと思います。

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