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店員が行きたいと思うテーブルの人に

今日のおすすめの一冊は、浅川智仁氏の『仕事ができる人は、3分話せばわかる』(三笠書房)です。ブログも同名の「仕事ができる人は、3分話せばわかる」として書きました。

本書の中に「店員が行きたいと思うテーブルの人に」という心に響く一節がありました。

私は一時、銀座のクラブでボーイとして働いていたことがあります。 お店で、お客さまにサービスを提供する仕事をしていたわけですが、やっぱり、人間なので、「あっ、あのテーブルには近づきたくないな」って思うことがありました。
たとえば、「おい、早く持ってこいよ!」なんて言う、横柄なお客さまのテーブル。そういうテーブルには、やっぱり近づきたくない。逆に、「このチーズ美味しいねえ。どこ産なの? えっ、そうなんだ。いや~、お兄ちゃん、勉強してるねぇ」なんて言ってくれるお客さまのテーブルには、用もないのに行きたくなる。
たとえ、注文されたものを持って行ってテーブルに置くだけでも、「おお、ありがとう」って言ってもらえたら気分がいいですよね。 「ワイン足りていますか?」「お水、交換しましょうか?」「お皿、下げますね」なんて、商売感情抜きでサービスをしたくなります。
言うまでもなく、できる人は、「店員が行きたいと思うテーブルの人」です。 私は、起業してリーダーとなった今も、「店員が行きたいと思うテーブルの人」になるためにはどうしたらいいかを意識しています。その答えというか、大前提が、「相手に関心を持ち、感謝する」ということ。
先日、出前を配達してくれた方から、こんな言葉をいただきました。「インターホン越しの爽やかランキング1位です!」
玄関のインターホンが鳴って、「こんばんは! ○○です」という配達員の声。そこで私が目いっぱい明るく、「あっ、どうぞーー!!!」って返事をしたんですね。 そうしたら、今どきは無言で玄関のドアを開けて、無愛想に料理を受け取る人が多いらしく、「声のトーンがすごくうれしかった」と喜んでくれて、ありがたいことに、「爽やかランキング1位」の称号をいただきました(笑)。
その配達員の方とは、もう二度とお会いすることはないかもしれません。でも、私は、一期一会の出会いであろうと、彼に喜んでもらえたことがうれしかった。 こういう「相手を楽しませる積み重ね」が、おそらく、3分で「あ、この人できるな」って思ってもらえる雰囲気作りにつながるのではないでしょうか。
先輩から教えていただいた貴重な教えがあります。
お客さまは、自分の鏡
まわりの人を笑顔にしようと、いくら思っていても、自分のことだけで精一杯だと、 なかなかそこまで気がまわらないものです。 営業担当として売上が立っていないときは、ライバルである同僚の活躍を喜べませんよね。そして、こっちがつまらない嫉妬をしていると、相手も自分を避けるようになります。
逆に、心に余裕があって、「目標達成おめでとう! すごいな!」って接すると、 相手も「今回は大きな物件が決まって、たまたまだよ。来月は○○君にひっくり返さ れるかも」って、明るく応えてくれる。 つまり、「目の前の人の感情は、自分の感情の鏡」だということです。
「なんか、今日、お客さまの態度がギスギスしていたな」って感じたら、「あっ、も しかしたら、こちらが少し不愛想に話していたのかも」って、まず自分を顧みてほしい。 まわりを明るくする雰囲気を持つ「できる人」は、このことを知っていて、常に心に余裕を持つようにしているのです。

飲食店やコンビニなどで、怒鳴ったり、大声だしたりして、店員を怒る人がいます。立場上、言い返せない人、弱い立場の人に対して居丈高になる人は残念としかいいようがありません。こういう人はどこでもそれをやっているので、人から好かれることはありません。

相手が誰であれ、その人を喜ばせようとする人、笑顔にさせる人は、まわりから好かれる人です。

「店員が行きたいと思うテーブルの人」は素敵な魅力にあふれています。

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