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呉の呂蒙(りょもう)の話

今日のおすすめの一冊は、ジェリー・ミンチントン氏の『自分の価値に気づくヒント』(ディスカヴァー携書)です。この中から、「変化を歓迎する」というテーマで書いてみました。

その中で、「男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ」という事を書きましたが、この故事が興味深いのでちょっと取り上げてみたいと思います。呉の呂蒙(りょもう)という武将の物語です。

呂蒙は、呉王の孫権(そんけん)に重用されましたが、家がもともと貧しく、学問をする機会がありませんでした。武力一辺倒だったので、色々な文章はすべて部下が口述筆記したそうです。人々は、将軍なのに、「呉下の阿蒙(あもう)」と笑ってからかわれたそうです。阿蒙とは「蒙ちゃん」というくらいの意味です。

孫権はそれを心配して、学問を呂蒙にすすめました。孫権にまで心配された呂蒙は、それを恥じ入って、発奮し、勉学に励んだそうです。スイッチが入った呂蒙は、まわりの学者たちをしのぐほど読書をし、みるみる教養を身につけたそうです。

武辺一辺倒だった呂蒙をさげすんでいた知識人の魯粛は、日に日にあがる呂蒙の評判を聞き、挨拶に行ったそうです。話をしてみると、まるで以前の呂蒙とは違い、深い学識を身に着けていることに驚いた魯粛に対し、呂蒙は「士別れて三日、即(すなわ)ち更(さら)に刮目(かつもく)して相待すべし」と言ったと言います。

「士たるもの、別れて三日もすれば一気に成長しているものであって、次に会う時は目をこらして、目を大きく見開いて見直さなければなりませんよ」と答えたそうです。これが、表題の故事の元ネタです。

三日というのは少し短いですが、半年も死に物狂いで勉強したら、人間は必ず変わります。だから、誰にでも、そしていつからだってチャンスはあるんですよね。勉強、ホントに大事だと思います。

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