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ランニングしてたら野宿したくなった話

 数日前、夜中に無性に走りたくなって、近くの遊歩道に走りに行った。隣の県まで続く緑豊かな遊歩道で、散歩やランニングに最適なのだ。すっかり満喫して自宅に帰ると、なんと内鍵がかかっていた。手動でかけるタイプの鍵である。心の中で爆笑した。以前、近所の男性が家から閉め出されてしまったのを目撃したことがあるが、あれと同じなのだ。

 あまりにも面白すぎて、このまま野宿をしてみようかと、10分程妄想をふくらませた。が、しかし、ここは24時間警備のマンションである。警備員に見つかった場合を想定し、しばらく自宅前で家に入れない可哀そうな人を演じる事にした。近所迷惑にならないよう、静かにチャイムを押したり、ノックしたりした。もちろん誰も出てくる気配がない。完全に寝静まったのを待ってやっているのだから、当然である。

 自宅前で三角座りで眠ろうとしたが、寒くてあまり眠れない。ランニングのため、防寒着は一切持っていない。玄関前で眠るのは難しそうなので、①内鍵を外から開ける方法、②中の人間に気付いてもらう方法、③どこか別の場所で安眠する方法を妄想してみた。①は無理だった。③は簡単すぎて面白くなかった。という事で②を実行することにした。

 それから1時間程で、異変に気付いた息子が青ざめた顔で鍵を開けてくれた。やはりゆっくり眠るには家の布団が一番である。そして、野宿をするには人里離れた山奥に限る。どうしても人目が気になってしまうのだ。リアルで道端で楽しく野宿してたら「ここは公道です。」って追い出されそうだ。いや、もしかしてこれってブロックだったりする?

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