マガジンのカバー画像

ABOUT CANTERA

41
CANTERAの考え方について、ホームページや入会資料をさらに詳しく説明しています。
運営しているクリエイター

2022年10月の記事一覧

才能か努力かテクノロジーか

人の優秀さが、先天的な才能からのものか、後天的な努力や環境からのものかは、昔から議論されているテーマです。最近では、概ね結論は出て来ているように感じます。 どちらか一方ではなく「才能×努力」で決まるという結論です。 では、「油断大敵」が教訓な、あの有名な話にあてはめるとどうでしょう? 令和のカメとウサギの話 カメとウサギが競争をして、ゴール目前で寝たウサギに、カメが勝つというお話。でも、カメが勝てたのは、ウサギが油断したからです。つまり、「たまたま」。ウサギが実力(才能

【エビデンス#5】学習時間よりも大切な、ピークエンドの法則

子どもの頃、親から何百回「勉強しろ」と言われたかわかりません。世界記録に近いのではないかと思ったりします。もちろん、そう言われてしたことは1回もありません。 にもかかわらず、浪人中は「勉強しすぎなんじゃないの?」と言われました。 なんて勝手なんだ!と、当時は憤っていましたが、親はそういうものなんですよね。子どもが心配なんです。 「勉強しろ」と言われても子どもは勉強はしないので、まずは「勉強しろ」という言葉を封印することをお勧めします。相手を変えようとする前に、自分が変わるの

「指示」ではなく「提案」で子どもを伸ばす

子どもたちが学習中に時間を計測することがあります。でも、「何で時間を計っているの?」と聞いたときに、「え、言われたから」という答えでは効果が薄くなっている証拠かもしれません。 CANTERAの学習では、基本的には時間を計りません。でも、計りたいなら計ってもいいことにしています。あと、テストのときは計ります。 なぜ、必ず時間を計らないのでしょう? その計測は何をねらっているものか? 経験上、「必ず時間を計る」と決めると、よくないことが2つ起こります。 1つは、すべての

【エビデンス #2】「集中学習」より「多様学習」

勉強法系の本は数多あれど、本人の経験ではなくエビデンスに基づいてわかりやすく書かれた本は少ないものです。 本書は、よいとされてきた勉強法にこれでもかと、疑問を投げかけてくれる一冊。めちゃめちゃ考えさせられ、指導方針やカリキュラムに影響を与えてくれた一冊。 学んだこと 「集中学習」より「交互学習」「多様学習」の方が効果的 「テスト効果」の重要性と運用の仕方 簡単に掴むより、苦労して掴むほうが定着する 「集中学習」より「交互学習」「多様学習」の方が効果的 テニスの練習

【エビデンス#3】マシュマロで自制心がわかる

マシュマロテスト アメリカのスタンフォード大学で行われた「マシュマロテスト」という実験があります。4歳の子を集め、机と椅子以外、気が散るものが置かれていない部屋に通します。机の上には、マシュマロが一つ置いてあります。 実験者が 「私が戻ってくるまで15分間食べないでいたら、もう一つマシュマロをあげるよ。いない間に、食べてしまったら、もう一つはなしだよ」 と言って、部屋を出て行き、何人の子が食べてしまうか、というテストです。結果は、3分の2の子が食べてしまったそうです。

【エビデンス#4】子どもの行動を変えるテクニック「アメとアメなし」

よく「アメとムチ」を使い分けると言いますね。 子どもたちが適切な行動をとれたとき、たとえばトミカを適切な場所に戻せたとき。「自分でちゃんと片付けられたね、えらいね!」と笑顔でほめます。これがアメです。 「ちゃんと片付けたらお菓子あげるよ」 と本当にアメが登場する場合もあるでしょう。 一方、人形を投げておもちゃ箱に入れるなど、よろしくない行動をとったとき。「なげちゃだめ!もう一回やり直し」と怖い顔で叱ります。これがムチです。本当にムチを打ってはいけません。 一見、子どもたち

ポモドーロ学習法で、子どもたちは驚くほどの集中力を発揮する

カンテラでは、「ポモドーロ学習法」という時間管理法を使って学習しています。もともとは、イタリア人のフランチェスコ・シリロさんという人が考え出した方法です。 1度に学習する時間を25分に設定し、1ポモドーロと呼びます。1ポモドーロ目が終わると5分の休憩を挟んで、2ポモドーロ目が始まります。 人の集中力が持続する時間は、25分程度だそうです。個人差はあるとは思いますが、25分だったら集中できる子は多いです。この25分+休憩5分のセットで学習をしています。 「ポモドーロ」という