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良くも悪くもゴジラはゴジラ「ゴジラ-1.0」

今、Amazonプライムで「ゴジラ-1.0」やってますね。

公開時に観損ねたので、満を持して観た感じですが「あれ?」って思ってしまいました。

というのも「泣ける!」とやたらに評判が良かったので、それを期待してたら、そこまでじゃなかったというのが本音です。

あまり言うと怒られそうですけど、ヒューマンドラマの部分はそれなりによくできてたと思うのですが、ゴジラが暴れまわっている部分は上手く映像が作られているということを除くと、これまで通りの「怪獣特撮映画」だったなあという印象でした。

それに、最初に島でゴジラと遭遇した時に日本兵がいきなり「ゴジラだ」というシーンがありましたが、あれで戦争のリアリティが急激にしぼんだというか、まあ罪な話ですが、長年積み重ねてきたゴジラ映画のイメージのせいで「ゴジラ」という語感にホンワカしたものがあって、急に放り込まれても、どうしてもシリアスな気持ちになれません。

あと決定的に青木崇高の演技が下手。これはかなり致命的。神木隆之介の足を引っ張りまくってました。

その後、東京に上陸したゴジラが大暴れして悲惨な状況を招きますけど、それもどこか浮いているというか、報道や自衛隊(の前身?)が大真面目に対処すればするほど(まあ作戦もアレですし…)、怪獣映画らしさは増しますが、(コメディというと言い過ぎですけど)ヒューマンドラマとしてはリアリティを失う感じがして、どうにもチグハグでした。

吉岡秀隆とか安藤サクラとか、そんなに下手な役者じゃないとは思うのですが、観ていて気恥ずかしくなるシーンも多々。

面白くはありましたが、私的には「戦争に関連した命のドラマ」と「頑張って映像を作り込んだ怪獣映画」の2つの映画が無理やり一本化されたような違和感がありましたね。

きっと、どちらかに振り切ったら傑作になったんでしょうけどね。

ちなみにモノクロバージョンもありますが、映像的にはそっちの方が迫力とリアリティがある感じで、全体の印象も上がります。


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