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ラムズ頂点へ!!第56回スーパーボウル

第56回スーパーボウルが終わって、だいぶ時間が経ってしまいましたね。
今さらながらなので、簡単に経過と感想を書いて2021シーズンの締めくくりとしたいと思います。

さて、シンシナティベンガルズとロサンゼルスランスのスーパーボウル。

ちなみに過去、カレッジとスーパーボウルどちらも全米ナンバーワンに輝いたクオーターバックは2人しかいないそうですが、それはジョー・ネイマスとジョー・モンタナ。
偶然か二人ともファーストネームが「ジョー」。

となるとこの試合もベンガルズのジョー・バロウに勝利の女神は微笑むのか?

しかし先制したのはラムズ。
マシュー・スタッフォードからクーパー・カップへの素晴らしいパスが通り、大きくゲインすると仕上げはオデル・ベッカムJR。

取ってからのランが素晴らしいカップとディフェンダーとの競い合いに強いオデル・ベッカム。
ラムズは自慢のレシーバー陣が普段通りの好プレーを見せていて、スーパーボウルという大舞台での緊張感はあまり感じられません。

競い合いに強いオデル・ベッカムの真骨頂でした。

一方のベンガルズですが、こちらは最初はかなり堅さを感じられましたが、第1クオーター残り約1分でのバロウからチェイスへのビッグプレーでようやく吹っ切れたような印象でした。
バロウが思い切って投げたロングパスをチェイスが相手CBと競り合いながら、ギリギリでキャッチ。一気にエンドゾーンまで4ヤード迫りました。

そしてベンガルズはFGを決め、これで7-3。

第2クオーター。
ホームスタジアムという安心感もあるのか、気持ちよくプレーするスタッフォードのパスが冴えます。

最後はクーパーカップへのタッチダウンパスが決まりラムズリードを広げました。
しかしポイントアフタータッチダウンを失敗したため13-3となりました。

離されたくないベンガルズは、ここでとっておきのスペシャルプレーを炸裂させました。

エンドソーンまで6ヤードというシチュエーション。
QBジョー・バロウからボールを受け取ったRBミクソンが右に走り出すとラムズ・ディフェンスはつられて前に出てきました。
するとミクソンは、あたかもスクリーン・パスかのような山なりのパスを相手ディフェンダーの頭越しに、ふわりと投げ込みます。
それをエンドゾーン内に走りこんでいたWRティー・ビギンズがしっかりキャッチ。
13-10とベンガルズ3点差に迫ります。

相手に絶対にペースを渡したくないとするベンガルズの思惑は見事にハマりました。

そしてその後のラムズの攻撃中に大きなアクシデントが発生しました。
第2クオーター残り約4分。
スタッフォードからのパスを受けようとしたをオデル・ベッカムが膝を負傷して退場。

この試合ここまで絶好調のプレーぶりだったオデル・ベッカムを前半で失い、ラムズはエースWRクーパー・カップへの依存度が増さざるを得ないという辛い状況になってしまいました。

勢いはベンガルズに傾いていきます。
迎えた後半。

ベンガルズは最初のプレーでバロウからヒギンズのロングパスが通りそのままタッチダウン!

いきなりベンガルズが逆転しました。
17-13。

明らかにヒギンズによるフェイスマスクの反則がありましたが審判が取ってくれませんでした。
ラムズにとっては不運なタッチダウンでした。

そしてその後のラムズの後半ファーストプレイは、スタッフォードのパスがインターセプトされてしまうという悪循環。
試合開始当初のラムズペースは完全に崩れてしまいました。

一方、調子を上げて来たベンガルズはFGを決め3点を加えます。
20-13。

この後ラムズがフィールドゴールをひとつ返して20-16で第3クオーターが終了。
勝負は第4クオーターへ。

ちなみにこの試合、両チームともディフェンスがとても素晴らしい出来で、リョウQBはかなり苦労していましたが、第4クオーターに入り、一段ギアを上げた感じがしたのはラムズ。
ベンガルズのオフェンスラインはガンガン押されまくられバロウは何度もサックされてしまいます。

ゲームが進み、どちらにも疲労が観られるような時間帯で表れてくる微妙な差。
チーム全体の総合力という部分ではやはりラムズが一枚上手でした。

勝負所でスタッフォードはクーパーカップへのパスを多用します。
じりじり相手エンドゾーンへ迫るラムズ。

とはいえ残り時間が2分を切りましたが、まだ20-16。
ベンガルズがまだ4点リードしています。

もう時間があまりないためここはFGではいけません。
タッチダウンが絶対に欲しいシチュエーションです。

ラムズのファーストダウンゴールはパス失敗。

セカンドダウンゴール。
これもパス失敗。相手のラッシュがきつくてスタッフォードはパスを投げられませんでした。

サードダウンゴール。
ここでベンガルズのローガン・ウィルソンがタッチダウンを阻止する素晴らしいパスカバーをしたかと思いわれましたが、ディフェンスのホールディングがあり、それも帳消し。

さらにその後のプレーで、ベンガルズはエンドゾーン内で好ディフェンスを見せますがインターフェアが取られて、ラムスは命拾い。

厳しい審判の判定に、何度もプレーがやり直しになった印象がありましたが、最後はクーパーカップへのタッチダウンパスが決まり23-20。
ついにラムズが逆転しました。

そしてベンガルズ最後の攻撃。
必死にゲインを重ねようとするベンガルズですが、ラムズ・ディフェンスはこの期に及んでもなお強烈。

残り43秒。
ベンガルズはフォースダウン・ギャンブルに出ますが、ここでバロウがラムズ・ディフェンスの象徴であるアーロン・ドナルドにサックされて万事休す。
勝ったのはラムズ。

そしてかつて「NFLで最も過小評価されているQB」と言われ、一生、スーパーボウル・リングに縁が無いかと思われていたマシュー・スタッフォードがついに13年目でリングを手にした瞬間でした。

さてこの試合、印象をひとことで言うと、ディフェンスの差が勝敗を分けたいう感じでしょうか。

昨年チーフスのオフェンスラインがバッカニアーズのラッシュを止めきれずマホームズを守りきれなくて負けたように、今年もベンガルズのオフェンスラインはバロウを守りきれずに負けてしまいました。

さてスーパーボウルが終わり、シーズンオフになるとまた選手の去就でいろいろな話題が出て来るものですが、ついにというか、やはりというか…トム・ブレイディが引退を発表しましたね。

NFLのというより全米プロスポーツの頂点に君臨するレジェンドの引退です。
今、NFLには今回のジョー・バロウを始め、とても優れた才能を持つ若いQBがたくさんいます。

パトリック・マホームズ、ジョシュ・アレン、あるいはジョー・バロウ?
来シーズンは誰がブレイディの次の時代の大看板になれるのか、それも注目ですね。

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