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【私の年のせいなのか ここが日本じゃないからか3】ビザ取得大作戦(1)ビザを取るぜ~大作戦の始まり

 フランスには一度観光で行ったことがある。私の義娘がフランス人と結婚しており、家族で訪ねていったのである。
 この「義娘」というのは夫の長子である。夫には前妻との間に2人娘がおり、それぞれフランス人、カナダ人と結婚し、その国で暮らしている。うちの息子には合わせて3人の姉がいるわけだ。その息子は、2人目の姉も国際結婚すると聞いたときに、「で、うちの姉ちゃんは、なに人と結婚するんだ?」と私に尋ねた。そのときは「そういう前提で質問するの止めて」と言ったものだったが、まさか本当に、夫の娘3人が3人とも外国籍の人と結婚するとは。どういう確率なんだ。

 因みに、日本人と法律婚をするなら夫婦同姓でないといけないが、国籍が違う人と結婚する場合は、たとえ法律上の婚姻であっても名字を変える必要がない。おかげで、娘3人とも「旧姓」のままだ。更に付け加えれば、映画監督の想田和弘は日本人の妻とニューヨークで婚姻届を出し、別姓で受理されているが、そのままだと日本で戸籍は作れないのだそうだ。なんかなあ。戸籍制度そのものまで見直すとなると話がでかすぎかもだけど、取り敢えず「選択」的夫婦別姓は認めてもらいたいものだ。別姓にしたくない人に強制するわけじゃないんだからさ。

 話を戻して、かつてフランスに行ったときはビザは必要なかった。「3か月以内」「観光」であれば必要ない。
 しかし、保育園にちゃんと入れるかどうかが分からない、婿の実家も遠くて頼れないとなると、いろいろな事態を想定して、できれば私が長く滞在可能な状況を作っておきたい。というわけで、最長1年の滞在が許されるビザを取ることに決めた。
 娘が一時帰国した12月初めから、4か月にわたるビザ取得大作戦が始まった。途中、何度も心が折られた。「仕事をしない」ビザでこれなら、「海外で働く」ビザを取る人はどれだけ大変なんだ。日本で働く外国の人、まぢリスペクト。

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