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Happyという言葉を使う理由

私の活動には Happy Dancer Project という名称をつけてある。
コンセプトも「バレエで幸せになる人を育てる」だ。

Happy とか幸せという言葉を使ってる理由。

以前、受講した講座の講師に
「幸せって言葉は含んでいる意味が多いんだよ。
 それをかみ砕いて言語化することが大事だよ」
とアドバイスを受け、
そーか、説明がめんどいんだ、と思った。(そこ?)

が、こうして使っている理由がちゃんとある。

息子がヨーロッパの劇場でバレエダンサーとして活躍している。
幸いにしてデビュー以来、何度か主役をやらせてもらっている。

お世話になったバレエ学校の先生がたが来日する度、
指導者として、親として、
彼の近況報告をしにご挨拶にうかがうのだけど、
必ず誰一人として外さず言う言葉がある。

Is he happy now? (今、彼は幸せかい?)

初めてそのフレーズを聞いたとき、ちょっと意外だった。
なぜなら、ダンサーとしての活躍や成果に
フォーカスした会話になるだろうと思っていたからだ。

でも、Is he happy now? なんだよね。

そのことからハッと気づいたのは、
ダンサー稼業は望んだことが叶うことが少ないからではないか
ということ。

子どもの頃に「将来、プロのダンサーになる」と決め、
「プロのダンサーになったら、〇〇の舞台で踊るんだ」とか、
「プロのダンサーになったら、〇〇バレエ団の〇〇という作品を踊るんだ」とか、具体的になればなるほど、
それがなかなかに難しいことが現実を通して見えるようになる。

描いた夢が叶わないとき、人はストレスを感じる。
もちろん、それを叶えるために
いろんな角度からの努力をする原動力にはなるだろうが、
その反面、努力が望んだ結果に繋がらなくて、
砂を噛む思いをすることもあるだろう。

だからこそ、先生たちは成果をたずねる会話ではなく、
彼は今幸せなのか?という問いかけを選ぶのだろう。

私の活動に Happy という言葉を選んでいる理由。
そして、コンセプトに バレエで幸せになる人を育てる というのは
そうしたエピソードがあるからだ。

どんな形であっても
その中に happy を見つける力を育むためにもね。


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