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7月の月見草

チェコでは、他の多くのヨーロッパの国々と同じように、夏に長い休暇に出かける習慣があります。

山に出かけたり、イタリアやクロアチアの海に出かけたりする家族が多いです。

コロナさんの影響で、今年は国内旅行が流行っているらしく、プラハを始め、いつだって外国人でいっぱいだった観光地は、この夏はチェコ人観光客で賑わっています。

国内の山小屋や宿も予約でいっぱいだそうです。

チェコは国土が小さめで、他の国にもすぐに行けるので、国内旅行よりもか国外旅行に行く人が多いイメージでしたが、これを機に、自国内の魅力をたっぷり発見できる、そんな夏になっているんじゃないかなと思います。

さて、そんなわけで、昨年の夏の句会は、みんなすっかりバカンス気分で、なんと、誰も来ませんでした…

いい天気の夏日和には、カフェにこもって句会するよりもどこかにでかけたい、その気持ち、わかります。

その経験を生かして、今年の7月8月の句会は、外に出て吟行をすることにしました。

7月18日、チェスケーブデヨヴィツェに流れる川を、友人宅近くまでボートで下っていき、友人宅で句会を開く、という流れでした。

やる気満々の8人でいざ吟行へ!

季語は”夏の川”。

一日中雨で、肌寒い、夏の川でしたが、その分、特別な夏の川の句ができました。

今回は季語から3句、自由部門から1句選ばれました。

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頭浸け涙流れる夏の川

ponořím hlavu

a mé slzy odplinou

letní řekou

ズビニェック・ムルヴィーク(Zbyňek Mrvík )

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雨粒の命尽きるは夏の川

kapky deště

ztrácí život

v letní řece

ズビニェック・ムルヴィーク(Zbyňek Mrvík )

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波立てる暗い夏川静けさや

čeřím hladinu

temné letní řeky

tiše

ミーナ・ムラートコヴァー(Mína Mládková)

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さくらんぼ柄をとる音や夏愛し

ten zvuk

vytrhávat stopky třešní

ta rozkoš léta

イジー・ハイーチェック(Jiří Hajíček)

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