祝・LIVEALIVE HD-2D 発売決定!!&購入にあたっての注意点まとめ(ネタバレ要注意!!)

祝ッ!! LIVEALIVE HD-2D 発売決定ッッッ!!

 ついに…………ッ!! ついに!! LIVEALIVEのHD-2Dの発売が決定しましたッッッ!!

 昨日、2022年2月10日木曜の朝「そういえば今日ニンテンドーダイレクトあるなー……LIVEALIVESwitchにも移植しないかな~(Twitterに書きこみ)……まあ~……WiiUとNEW3DSにももう移植されたから無理だろうな~……あはは……」などと大して期待もせずに動画を眺めていたら……上記のPVが流れました。

 中世の城が見えて、幕末の城が見えて、西部編のBARが見えて(この辺で「え? まさか……」と思い始める)、そして現代編のトレーニングジムが見えて――――ついに!! HD-2Dによるリメイクが決定!!

 長年のファンである方々はまさしく狂乱の徒と化したことでしょう!! 無論、僕もです!! 低血圧で朝に弱い僕もたちまち尋常ならざる高揚感に抱かれ、一気に目が覚めてしまいました。その日一日は何だか時間が過ぎるのが早く感じてしまいました。まさしく頭の中はLALの熱狂的な感情でいっぱいに!!

 PVを観て、まずこれが本当か、これが現実かを疑いました。

 だって、版権自体厳しかったのに、突然のリメイクの発表でしたから…………しかも発売日ももう決まってて、ゲーム内容もほぼ出来上がってる感じで…………(発売日は2022年7月22日予定)。

 ――――作品への愛と情熱と熱狂がとめどなく心の底から溢れ、思わず涙をしました。感極まってしまいまして……。発表から1日過ぎた今でも熱は冷めません。

 ですが、多少は落ち着いたところで、ある懸念事項が浮かんできました。

 ――――「あのLIVEALIVEが、現代にリメイクされるとして、いくらか内容が改変されるのではないか?」

 新規でゲームを始める人は、特に気にせず7月22日を待ってもあまり問題はないでしょう。新鮮な感動があるのみです。

 ですが、古くからの熱狂的なファンの人々は、『ここは変えて欲しくない!!』『ここが原作通りじゃないなんて、許せない!!』と思ってしまう点もあるかもしれません。

 そこで、LALリメイクを心から祝いつつも、あえて……『あえて』!! リメイクにあたって改変の可能性がある点を列挙していこうと思います。

 誤解せずに受け取って欲しいのですが、僕は決してリメイクにケチを付けたいとか、原作至上主義に凝り固まってしまう気は毛頭ありません(発表を受けたその日の朝にコレクターズエディションの予約を完了しました)。僕自身はどんな改変が来ても諸手を挙げて受け入れるつもりです。

 ですが、原作への愛ゆえに、改変するところが受け入れられない、と言う人もいらっしゃると思うのです。

 そんな方々への配慮と言いますか、本当に購入していいのかこの記事を考える材料にしてみて欲しいのです。後悔の無いように。

リメイクによって改変される可能性のあるもの(※これより先原作のネタバレ要注意!!)

 題しました通り、これより先は原作・LIVEALIVE(1994年発売)の重大なネタバレを多分に含んでいます。要注意!! 原作を未プレイの方は閲覧なさらないことを強くお薦め致します。







①レーティング、時流による表現の変更

  公式サイトによると、レーティングはCEROB(12歳以上対象)。原作がSFCで発売された当初は全年齢対象でした。

 身内にゲーム業界人がいるのですが、当時を振り返り「よく全年齢で発売できたものよな……」などと零していました。

レーティング引き上げになったきっかけや要素は実は沢山存在します。それらをひとつひとつ……やや神経質過ぎるぐらいですが列挙していきます。飽くまで変更の可能性があるということで。

・殺傷表現、残酷描写、反社会的勢力および表現の規制

LALには沢山の人物が死ぬシーンがあります。なんと、オムニバスシナリオ8編(最終編も含めると9編)、最低一人以上は人が無惨に死ぬシーンがあります。

これは当時まだビデオゲームが『子供の玩具』程度の社会的認知であり、サブカルチャーの一片に過ぎなかったこと、そしてビジュアル面での表現力がまだ2Dのドット絵で人物は2頭身という技術力の限界があったことでクリアした問題だと思います。

今や時代は変わり、過激な表現に『待った』がかかることが非常に多くなりました。今回はHD-2Dなのでフル3DCGほどのリアルスティックさは無い物の、刺激が強すぎるとみなされカットされる、或いは表現がソフトなものへ変更される可能性があるものが多々あります。

その一端がまず殺傷表現、残酷描写、そして反社会的勢力および表現の規制です。

箇条書きで挙げてみると……

・幕末編の人を斬る描写、殺した人数を数える表現

・アキラがブリキ大王に乗り、陸軍有人機と思われる戦闘機を倒す描写

・液体人間

・インコ大仏

・筑波研究所

・マタンゴなど薬物を摂取する描写

・西部編銃器と罠による殺傷

・原始編での狩りの描写

……と、「それを言っちゃあゲームにならないじゃん!!」と言ったものも数多くありますが、飽くまで神経質過ぎるレベルで挙げたのみであり、全部が全部アウトとは一概には言いにくいものもあります。

ブリキ大王で陸軍を殲滅する描写などは、無人機だった、の一言で片付きます(あとヤマザキが「我が陸軍の精鋭」「兵たち」という言葉の表現に気を配れば)。

液体人間は物語のキーである超能力を使う為の表現であるので外すとは考えにくいですが、生きた人間を肉体を捨て去り液状の精神体に変えてしまうという描写はきわめてグロテスクであり、生命倫理や人道主義にも反する可能性もあるでしょう。もっとも、これを行なう敵キャラクターの外道さが際立ち、戦う動機に繋がるわけですが……。

インコ大仏、筑波研究所は主に反社会的勢力の呼称で引っかかる恐れがあります。インコ大仏の元ネタと思われるオウム真理教団(当時の呼称)が地下鉄サリン事件という凶悪なテロ行為を起こした僅か一年ほど前にLIVEALIVEは発売されました。もしサリン事件が起きた直後であれば、インコ大仏の表現が変わっていたかもしれません。筑波研究所はフィクションですが、筑波大学や筑波研究学園都市などの実在の組織、地名をもじって使ってしまっているので、これも名誉棄損などの疑いで呼称が変えられる可能性が大いにあります。

薬物マタンゴ摂取なども、主人公サイドが物語の難局を切り開くためにやむおえずおこなっているので(PVでブリキ大王のコックピットで倒れ伏す無法松、公式LINEスタンプで無法松が薬物中毒で発作を起こし発する奇声「ポゲラルゴォ!!」もハッキリ描写されています)、恐らく本編では変更はないでしょう。もしマタンゴでなく藤兵衛あたりが開発した精神力強化装置とかで絶命していた……などと変更されていたとしても、人道的に反することに変わりはないですしね……。

原始編の狩りの描写は、人類史に事実としてあった営みなのですが、動物愛護団体やヴィーガンなど食肉に難色を示す団体に糾弾される可能性も0ではありません。実際、序盤のころワンなどを倒してホネ肉を手に入れるシーンは心が痛んだ……というプレイヤーも多いのでは?

他にも殺傷、残酷描写はありますが、さすがに削り過ぎてしまうとゲームとして成立しなくなるので、そこはヴァーチャルな世界と現実という仕切りをしっかりと敷いて……せいぜい表現をソフトにする程度に留めるかと思われます。

・性表現の規制

LALには性表現で攻めた表現も散見されます。昨今は性表現に対する規制が激しく、ネット上で物議を醸しています。レーティングの引き上げは主にここかもしれません。

・べるのフルヌード

・ざきの股間

・ゴリの局部

・妙子のお風呂にテレポートするシーン

・セクシー系モンスターデザイン

これらも当時はビデオゲームへの認知が緩く、規制も緩かったこと、表現がリアル過ぎなかったことで見逃された要素でしょう。

FFシリーズやサガシリーズのリマスター版などでも性的な描写、画像は修正されていたのでこれらの表現やデザインが一新される可能性は高いのではないでしょうか。

・アイテム名、文言の修正

当時と違い、社会的弱者やジェンダーの尊重、性的な文言に対する認識や良識も変わってきているでしょう。プレイヤーに不快感を抱かせない程度の文言に修正される可能性があります。

・知力

・へんたいパール

・各種パンツ

・無法松の死ぬ直前の台詞

ほか

『知力』という文字から人間の知的能力、IQ値や発達障害などの脳の能力の偏りなどを過剰に深読みし反応される恐れがあります。主人公の一人である高原日勝に至っては、レベルが上がっても知力だけは(装備品で補強しない限り)25から一切上昇しなかったことから『知力25』という侮蔑とも愛着とも取れるあだ名を彼は付けられ、アイデンティティーの一端である、と思われる人も多いはず。僕も出来れば変えて欲しくないのですが……まあ、『精神力』とか『集中力』とか代わりの言葉はありそうです。

へんたいパールは……いわゆる『大人の玩具』の暗喩ですね……さすがに無難な別の装備品に改名されているかも。パンツ類もLALのネタ要素のひとつですが、無難な装備品に変わっているかも。

無法松の最期の台詞は、こうでした。

妙子が満身創痍でブリキ大王を再起動して敵の本拠地に乗り込もうとする無法松を視て、

妙子「ダメよ! いかせないわ!! 明日行けばいいじゃない!! 今日はもうダメよ!!」

と止めようとしたのに対し、無法松は……

無法松「うるせえな……男のすることに……女が口出しすんじゃ……ね……え……(力尽きる)」

というやり取りがあります。

自分以外の何も頼みにしない、まさに無頼漢としてアキラたちを助け続けた彼の最期らしい言葉なのですが、ネット上でも時たま『男尊女卑か?』とナーバスに反応する人を見かけます。もう少し彼らしい、かつやさしい言葉に変わっているかも。


②追加要素、シナリオ改変など


 ……さて、ここまで重箱の隅を楊枝でほじくるも同然な変更の可能性を列挙してきましたが……恐らく原作を既にクリアした人にとって最も気になるのはこの項目ではないでしょうか。

スクエニはリメイク作品で確実に自社の収益を上げると同時に、古くからのプレイヤーにとって不興を買ってしまう追加要素やシナリオの改変などで物議を醸してきました。

スクエニの看板タイトルのひとつであるFFシリーズのリメイク作品の1つ、FF7リメイクですらも、原作と大きく違うシナリオの改変が行なわれ、不快に思ってしまった人も多かったのではないでしょうか?

シナリオ改変や追加要素も許容できる人が分かれるので、LALの場合でのプレイヤーの関心として大なるものを挙げてみます。

ここからさらに原作の重大なネタバレを含むので、要注意です。自衛してくださいね……。






・オルステッド救済ルートの是非

 作中の中世編の主人公にして、本作のラスボスであるオルステッド。

 彼は中世編で親友に裏切られ、王殺しの汚名を着せられ、挙句の果てに最後まで『信頼する』と言われていたはずのアリシア姫にも突き放された上に自害され…………生き場を無くし人間に絶望した彼はダークサイドへと堕ち、ついに魔王と化してしまいます。

 そして最終編で他の編の主人公たちに倒され、彼の命は…………。

 これはLALのシナリオの中核を成す部分なので、さすがに根こそぎなかったことには出来ないでしょう。

 ですが、あまりの非業の最期にオルステッドを哀れに思う人は数知れません。開発スタッフで作曲を担当した下村陽子さんですら、彼を悼んで詩と追悼曲とも取れる『Forgetten Wings~忘れられた翼~』を作ってしまうぐらいでしたから…………。

※ちなみにこの『Forgetten Wings~忘れられた翼~』は現在、LIVEALIVEの復刻版サントラのボーナストラックで聴くことが出来ます!! 彼に贈った詩はNTT出版の攻略本に載っています。興味のある方は是非鑑賞してみましょう!! 今後発売されるであろうリメイク版のLIVEALIVEサントラでも新規アレンジで聴ける……かも…………???

とにかく、本作の主役と倒すべき悪役の両方を演じたオルステッドの運命はあまりに哀れというほかありません。

それゆえ、追加要素としてオルステッドが何らかの救いの手が差し伸べられる可能性があります。

案外、プレイ1周目は原作通りにして、2周目からは条件を満たせば彼はラスボスから外れ、真のラスボスが登場、オルステッドは幸せに……なんて展開が待ち受けているかもしれません。

「オルステッドはあの報われなさ、悲劇の主人公でありラスボスだから良いんだ!!」

と、声を大にして言いたい人もいるでしょう。その気持ち、よくわかります。彼の最期の言葉……

「覚えておくがいい……誰しもが魔王になりえることを……憎しみがある限り……いつの世も……」

……は彼が異形と化したからこそ、もはやゲームという枠を超え、現実の我々に突き付けてくる警鐘なのですから…………。

それだけに、オルステッド救済ルートの是非はLALファンとして気になるところの最たるものではないでしょうか。

・功夫編弟子の死の運命の是非

これもオルステッド同様、功夫編が好きならば特に気になるところでしょう。

3人の弟子のうち、老師が最も稽古をつけた弟子以外の2人はシナリオ展開上、死んでしまう……。

思わず目をそむけたくなる展開に心が痛み、周回プレイする際は血の涙を流して継承者を選んだ人も多いのではないでしょうか。

それゆえに、これもシナリオ改変で、オルステッド同様、何らかの条件をクリアすれば、3人とも弟子が生き残る……なんていう展開もありえるのでは?

「弟子は1人に選んだからこそ、功夫編のクライマックスが生きる!!」「3人で最終編に行くには無理があるでしょ……」

といった声も当然あるでしょうから、こちらは実現の可能性は低いかもしれません……ですがプレイヤーの中には「何も殺すことないじゃん……」

と思った人も少なからずいたはず。可能性は0ではありません。

③その他好み、嗜好レベルの話

……さて、最後は別に改変されていてもどうということはない、軽いジョークのようなレベルの話です。

・ワタナベイベントでのワタナベ父の死

ワタナベ親子で父が死ぬシーンは明らかに当時からネタイベントとして各編に登場しています。ですがそもそもワタナベというのは、当時の旧スクウェアの上層部の人をいじったネタだそうです。

人事なども変わっているでしょうし、ネタで自社の役員を殺すというのはブラックギャグとしてやや過激です。これも倫理的にカットされるかも。

とはいえ飽くまでネタはネタ。ストーリー本筋にさほど関わっても来ないので、ここはスルーで問題ないでしょう。好みの問題です。

・無法松の『年号』

近未来編にて無法松はブリキ大王を動かさねば勝ち目はない窮した状況にあって

無法松「フッ……昭和の男に無理なんて言葉は通用しねーぜ……」

と啖呵を切るシーンがあります。

『近未来』なのに『昭和』の男???(一応公式からの設定では近未来編は2014年ぐらいの設定らしいのですが……)「今よりちょっとだけ未来」というストーリー導入の文言に矛盾が生じますね……。

 『昭和』の男でないなら……『令和』の男、とか?????

……とか言い出すと、むしろ改変したところを見てみたくなる面白要素になっちゃうんですが…………まあそこは無難に『ひと昔前の男に~』

あたりの文言に変更でしょうか? でないと年月が経つごとに無法松が年老いていくという珍設定になっちゃうので……。

・ボイスの新装

LIVEALIVEはハードの進化の恩恵を受け、ついに声優によるボイスが付きます!! これもそれこそプレイヤーの好みが大きく分かれるところでしょう。販売発表の時点では『声のイメージはおおむね、解釈一致』

とのことで真に重畳重畳。

「○○はあの声優さんの声じゃなきゃやだ!!」

と言う人も当然いるでしょうが、それはもはや昔からゲームやアニメに限った今更な問題なので…………議論するだけ不毛というものです。落ち着いてLALに参加される声優さんたちの熱演に期待し、感謝の気持ちを贈りましょう。

ちなみに僕はオルステッドの声は宮野真守さんのイメージでした……中村悠一さんも実に豪傑な勇者らしい演技が出来そうなので、まあ大満足。納得も納得です。


★おわりに

いかがでしょうか。いろいろと憶測を述べてみましたが……自分でもただリメイクにケチでもつけているような感じになったような……。

重ねて言っておきますが、僕はリメイク版も諸手を挙げて受け入れます!! コレクターズエディションを隅々まで楽しみ尽くします!! 断じて原作によりすがったり、リメイクを否定したいわけではありません!!

ですが、きっと原作をそれなりにやりこんだ人にはそれなりに受け入れられるか懸案事項があるかも、と思って……所詮趣味の延長、チラ裏もイイトコな記事なのですが、これからリメイクを地雷を回避、あるいは耐える覚悟を決めてプレイすることの一助にでもしていただければ……望外の喜びです。


LIVEALIVE HD-2Dは2022年7月22日㈮ 通常版(パッケージ/ダウンロード)7480円 ニンテンドースイッチにて発売予定です!! 限定版もあるぞ!! 詳しくは公式サイトにて!! この世で祝い続けろライブアライバーーーーッッッ!!!!


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