ジャニオタと認知的不協和

誰にでも納得できないことというものはある。
その「納得できないこと」というのは心のモヤとして溜まり続け、酷いとシコリとして残ってしまう。

私も先日、納得できないことがあった。
怒りというものは得てして意に沿わないことで起こる。

解せない・釈然としない・不服である・面白くない・気に入らない…
そういった感情が怒りに繋がっていく。

私の場合は毒マロが来て悲しんでいたら、
「そんなことでパニックになるな」と冷やかされ、「お前が悪い」と二重に叩かれた。

なぜ悲しい気持ちですら他人に指図されないといけないのか、それでその人達に怒った。(効果は得られなかった)

むしろ毒マロ以上にそういう風に「自分は違うけど?」と上から目線で指摘してくる人に腹が立った。

私は共感が欲しかったのに帰って来たのは冷酷な分析、
よく「女は話を聞いて欲しかったのに、男はアドバイスする」という事例に似ている。

怒りの第二段階というのは共感のされなさから来る。
相手に理解されないと人間は孤独なのだ。その孤独が全身まで染み渡ると世界で独りぼっちみたいな感覚になる。むしろ周りの人間は敵、そういう風に思えてくる。だからだんだん意地を張ってしまうし攻撃もしてしまう。

閑話休題、

昨日、ダークサイド・ミステリーという番組を見ていたら、『ブランチ・ダビディアン事件」が特集されていた。

その中で「認知的不協和」という言葉が出てきた

wikiによると
認知的不協和(にんちてきふきょうわ、英: cognitive dissonance)とは、人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、矛盾する認知の定義を変更したり、過小評価したり、自身の態度や行動を変更すると考えられている。(引用)

わかりやすく説明すると夏休みの宿題。存在自体がまさにストレス。
本当はやらなくちゃいけないとわかっていても、やりたくない。だからやらない理由を作ってしまう。
「どうせ勉強なんて社会にでたら役に立たない」そんな感じに

この「認知的不協和」というのはジレンマを解消する術である。
実生活でよくあることだなと思っていたらあるジャニオタのツイートが飛び込んで来た。

正直信じられなかった。どうしてこんなことが言えるのか。
引用RTを見てもジャニオタによる加害がすごい。
まさにセカンドレイプというものである。

(お金を使いたくないというのは結局はジャニーズ事務所にためにはならない。ファンと事務所が共倒れしてくれれば万々歳なのではないか?という疑問はさておき)

しかし単にこの人だけが異常なのではない。
今Twitterを開けばジャニオタによる攻撃的なツイートが目立つ。

自分は性加害は男性が行い、女性が被害に遭うという漠然とした幻想を抱いていて、今回のような男性が男性しかも未成年に性加害をし、しかも女性がその性加害を擁護するという図を見て、まさしく認知的不協和に陥った。

信じられないものを見た時は、それを納得させる方法が必要である。
だからジャニオタを自分とは正反対の人種として攻撃しようとしてしまった。まるで誰にでも凶悪犯になる素質はあるというのに自分は凶悪犯とは違うんだと過剰に叩いて自分に信じ込ませるように。

しかし、この認知的不協和にはジャニオタ自身も陥っているのではないかと思った。でなければ、被害者が次々名乗り上げ、国連という組織が調査をし、世界的なニュースにも取り上げられ、事務所も性加害を認めた事例を正当化できない。

ではジャニオタは何が納得できないのか、その怒りの原因を考えてみる
・ジャニーズ事務所への世間へのバッシング
・辞めジャニの胡散臭さ※主張
・辞めジャニと言われる人達の裏切り行為※主張
・辞めジャニがお金目当てで強請っていること※主張
・署名活動を主導した団体の胡散臭さ※主張
・今までジャニーズを起用してきたメディアが裏切ったこと
・ジャニーズタレントの起用を控える企業が出てきたこと
・ジュニアを担当していた滝沢秀明や飯島三智の名前が出てこないこと
・ジャニーズ事務所が被害者への賠償を検討していること

などが挙げられると思う。自分でもそう思う部分もあればそれは違うと思うところもある。しかし、主張するのはいいにせよ被害者をバッシングすることはよくない。よくオタク界隈の炎上だと被害者を叩くのはやめましょうという注意喚起がなされるが、今回に至ってはそれが全くないのが少し怖い。

オタクの場合は界隈意識が強い上に人から悪く見られないようにしようという意識が働くのだが、ジャニオタは世間体というものを気にしていない。公式から注意喚起がなされても誹謗中傷が止まないのは年齢層が低いのか、それとも恋は盲目なのか…単に同調圧力的で今繋がっている垢でそれを話題にしてしまうと叩かれてしまうというのもあるかもしれない。

驚いたことはフォロワー数がうん万、うん十万のジャニオタが率先して辞めジャニをバッシングしていることである。普通なら訴訟が怖くてできない。身内からの称賛は得られるかもしれないが社会的信頼は地に落ちかねない。

エコーチェンバー効果というやつで閉鎖的な空間にいると偏った思想が強化されていく、同じ意見しか見ないから自分が正しいと思い込んでしまう。そしてその空間では過激であれば過激なほど、よく言ったともてはやされてしまう。所謂名誉棄損のチキンレース状態になるのだ。

昨日の「ダークサイド・ミステリー」のカルト教団の信者もそうだったが、外からの圧力が働くと集団は余計に結束してしまうらしい。それに先鋭化して過激な組織へと変貌していく。

警察による騒音、照射、催涙ガス噴出攻撃を受けてもその意志は揺るぎなく、却って信者たちは教祖バーノン・ハウエルに縋ることになった。

今ジャニー喜多川やジュリーがやたら神格化されているのもこういう理屈だろう。誰も「お前のせいで…!」とはならず、むしろ感謝を捧げている。

(一応ジュリーには感謝しているファンもいることは書いておく
「飯島派からジュリー派に移ったことで衣装格差が無くなったグループを担当するものとして悲しい限りです」マシュマロから)

普段はジャニーズ内の派閥やアイドルグループ、グループ内格差で殺し合っているジャニオタ(烏合の衆)でさえも、なぜか外からの攻撃=ジャニーズアンチが現れると団結して戦おうとするのだ。

しかし疑問が残る。オタクで考えるとキャラは好きだが、運営は嫌いはザラにあるのに、なぜタレントは好きだが、事務所が嫌い派は少ない。

目が覚めているのはSMAPファンやキンプリファンといった事務所によって痛い目を遭わされたファンである。現状事務所にお世話になっているファンのような熱はなく、冷ややかな視線を送っている。

なぜ事務所が好きなのか?

それが良きオタク像になっているところはある。
お世話になった事務所に感謝するのが良きファンであり、
「クソ親父テメェよくもやりやがったな!」と殴るタイプは悪いファン像なのだ。好きだからこそ全体を受け入れないといけないという強迫観念めいたものを感じる。

他にも理由はありそうだ。ファンでいるためには肯定感が必要になる。ジャニーズ事務所という強大な組織、及びジャニーズといった勝ち組は自己を満たしてくれる存在である。
ジャニオタの保守的な姿勢は帰属意識から生まれているのかもしれない。

これはジャニオタによる冷静な分析である。
運営と自我が同一化しているから被害者をバッシングしてしまうという心理状態らしい。

ジャニオタの主張を見てみると辞めジャニを負け組とみなし強烈にバッシングしている。また、ジャニオタの発言を諭すようなツイートに対して相手の素性もわからないのにチー牛と罵っている垢も散見している。

チー牛とは陰キャと同義だと思って欲しい。陰キャとは弱者男性という意味も含まれる。

このチー牛への異様な嫌悪感はなんなんだろうか?
先の悪口にはきしょくさ貧乏おじもあった。

彼女たちの悪口のレパートリーは
・不細工、貧乏、負け組であり、逆に考えると好きなものは

・イケメン、金持ち、勝ち組なのだ。つまりジャニーズ

今回の事件を考えれば「ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川が男子(未成年)に性加害をしていた」でしかない。しかないというのは擁護しようのないという意味だ。

仮にこれが女性アイドルグループの社長が「未成年の女性アイドルに性加害をしていた」なら誰も擁護しないだろう。

なぜジャニーズ事務所だけがこんなにも拗れるかを考えれば、その社会的地位に起因するのではないかと思える。

女性向けゲームも女性向け小説も嗜むものとして、そして社会の一般論として女性というのは社会的ステータスのある男性が好きなものである。 小説もなぜかタイトルにも王子・伯爵・社長などという単語を含めると閲覧数が伸び。

一般的な女性は社会的地位のあるイケメンから好かれると承認欲求が満たされるのかもしれない

過剰な辞めジャニ叩きも負け犬には価値がないという彼女たちの価値観に由来する

つまり、彼女たちの好きの中には「天下のジャニーズ」というブランドがあり、それが失墜させられてしまうのが今回の事件なのだ。だからこそ事件自体をもみ消したい欲求に駆られてしまう。

それを裏付けるのがジャニオタによるK‐POP叩きである。
社会的事件の他にジャニーズの地位を脅かせる唯一の存在はK‐POP人気だ。
なので今回の件で同時にK-POPに矛先を向けたい勢力がいる。

しかしそれがジャニオタをネトウヨ層や陰謀論に近づけてしまった

心が弱っている時に見る「自分に都合の良い意見」ほど気持ちのいいものはない。ただでさえ足りていない安心感や肯定感を高める増強剤であり、薬を大量に飲もうとしてオーバードーズしてしまう。

今ジャニオタのアカウントを見ると、同じジャニオタの擁護ツイートを必死にリツイートしている最中であり、その中にはネトウヨアカウント、陰謀論アカウント、日和見インフルエンサーも紛れているのだ。つまりは今一番騙しやすいカモになっている。そういうところに悪い虫は寄って来る。

ジャニオタは今トランプの勝利を信じるQアノンのように一発逆転できる情報を求めているのだ。その需要を把握して、これからさらに頓珍漢な説も流布されると予測させる。登録者や閲覧数稼ぎには持ってこいの話題なのだ。

今ジャニオタは何をすればいいのか?

私はとりあえず東京海上日動の保険は解除しない方がいいと思っている
台風で被災した時の対応が早いのが東京海上だった。火災保険は絶対に入っておいた方がいい。

これから関東は台風による大雨が予測される。もしかしたらもう降っているかもしれない。

ジャニーズのことも大事かもしれないが今はとにかく命が大事なので自然災害に備えて息災にしていて欲しい。

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