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ヒロ記

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本当にあった色々なお話。
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#闘病

「私、今幸せです」いつ死んでもおかしくないと医者に宣言されてから10年

今日は土曜日。朝早くから車に乗り込み、ブランチのお店に8時半に到着。お一人様ブランチを堪能してからカフェに直行して今に至る。 ここでの注目点が「一人で」車に乗って動き回れていること。7月に流産してから「初期鬱かも」と危機感を感じ、本能的に「とにかく動かないと危ない」と言うことを感じ取った。とにかく動く為に積極的に運転を始めてから3ヶ月になる。 びっくりするくらい行動範囲が広がり、今では夫にお願いして連れて行ってもらわないと会えなかった友達達といつでも会えるようになった。

脳腫瘍のお陰で手に入れた「幸せ」

皮肉な話、22歳の誕生日、命を脅かす病の診断を受けて初めて「生きたい」と思い始めたと思う。 中学2年生で精神科医に「うつ病」と診断された。 毎日死にたい。辛い。苦しい。 今となれば中流階級で生まれ育った11歳そこらの女の子にどうやってそこまでの苦しみが生まれたのか不思議に思う。でもあの苦しみは本物だった。可能な事なら本当に消えてしまいたかった。 幼いながら「自分にはこんなに辛いと苦しむ資格はないはずなのに」と罪悪感に苦しんでいたのを思い出す。 簡単に見える「理由」もなく