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キュンキュンの持って行き方を間違える日々

辛い一週間ではありましたが、皆様の応援をいただき、無事過ごすことができました。(誰も応援してないって?!)

夫がいないと眠れない、眠れないから何もやる気にならない、やる気にならないから何にもせずにまた一日が過ぎ、そして何もしなかった自分に自己嫌悪する・・・。
そんな負のスパイラルが続いておりましたが、それに輪をかけるように負のスパイラルが私を襲いました。

韓国ドラマ
しかも、ラブドラマ。

夫は全くラブドラマに興味がないので、一緒に観てくれるわけもなく、ずーっと観
たいと思っていても我慢しておりましたが、夫がいないのを良いことに、タガが外れてしまいました。

その昔、日本に第一次韓国ドラマブームが吹き荒れた頃、私は頑なに観ないでおりました。

みなさんもご存知の「冬のソナタ」。

人間模様のどろどろとしたところが好きになれず、しかも主演のぺ・ヨンジュンがしていたマフラーが流行り、「ヨン様巻き」なる名前までもが登場したかと思うと、世のおっさんたちもヨン様巻きをするようになり、それがまた腹が立った。

あんたがやっても似合わへんねんて!

そう言ってやりたかったのですが勇気がなく、言えませんでした。
おっさんたちがやってるのは、奥さんがやらせてるかもしれないので、それを否定するのはまずいかな、とも思ってみたり・・・。

一番ひっくり返りそうになったのは、一人のおっさんがつぶやいた一言でした。

「チェ・ジウって背が高いんだね。なんか引いちゃったよ」

何、そのコメント?あんた、付き合えるって思ってた??

あ、ちなみに私の上司でした。
なので激しいツッコミができるわけもなく、苦笑いをしてその場をしのぎました。

そうなんですよ。チェ・ジウさん、身長174センチもあるのです。
その上司の身長は170センチ前後だったので、多分、チェ・ジウさんの方が背が高く、自分よりも背が高い女性だから引いちゃった、ってことのようです。

彼女が背が高かったせいか、主役のペ・ヨンジュンさんはそんなに背が高くないように思われていたのですが、彼の身長は180センチ。
身長が高いと何を着ても似合います。
だから首元にいっぱいマフラー巻いても頭でっかちに見えずに、素敵だったわけです。
背の低いおっさんがマフラー巻いたら、体中マフラーだらけになるので、そんなに巻いてはいけないわけですよ。
背の低い人は、背の低い人なりのコーディネートをしなければならないわけで。。。

頭の中で色々と考えているとき、その上司が付け加えました。

「韓国の芸能界って、身長で選んでるらしいよ。顔は整形できるからね」

なるほど〜。だから身長が高くてスタイルが良い人が多いんだ。と、妙に納得しておりました。

時は経ち、冬のソナタが流行った頃にいろんな人が分析をしたように、あのドラマが好きだと答えた50代に、私がなってしまいました。

眠れないからと夜の11時から見始めたラブドラマ。気づけば朝の9時でした。

私は何をしてるの?

いくら夫がいないとは言え、これはあんまりだと自分を制しようとするのですが、中毒症状になっているのか、観たいという衝動が止まりません。
観るのを辞めても次の展開が気になり、ネットで検索してしまう始末。

だから、私は何をやってんねん。

自分を戒めようとするのですが、やっぱり止まりません。
そこである言葉に出会いました。

この言葉を最初に名づけた人、どなたですか?
天才ですよね!
この「沼」、全く抜け出せません。
しかももう一つの言葉にも出会いました。

完走

この言葉も言い得て妙です!
韓国ドラマ、長いんですよ。
1時間ぐらいある話が16話ぐらいあり、一つのドラマを見終わるまでにすごい時間がかかるのです。
見終わった後、「完走」した!と思わず叫びそうになります。

夫と一緒に暮らしてはや20年近く。
夫がいないと眠れない、という、情けない状況ではありますが、恋愛していた頃のドキドキなんて微塵もなく、夫の顔はもはや見慣れすぎていて、彼を見ても何も感じません。

ちなみに、彼は私のタイプでしたが、顔は私のタイプではありません。
顔を見て、ハンサムだなぁ〜、と見惚れたことは一度もありません。
まぁ、顔はずっと見てると飽きますからね。
そんなぐらいで良いと私は思っています。
時々、何かをやっている姿が、可愛いな、と思うことはありますが、最近ではキュンとすることは皆無です。
寂しい限り。

そんな私に襲いかかってきたのが、この韓国ラブドラマ。
キュンキュンさせるためだけにあるような配役とあらすじ。

やめられるわけ、ないでしょう。

でもね、一つだけ引っかかることが出てきたのです。
ズボンの丈、短くないですか?
俳優さん、みんな身長高いので、ズボンが短くなってしまうのは仕方がないのかもしれませんが、あの丈、絶対短過ぎでしょう。
ひどいのが、スーツ的な洋服にリブの白いソックス。
ソックス見せるのがオシャレだと思ってる?
リブなので重い感じになり、足元がめっちゃダサい。
それでも顔やスタイル、甘い展開がそれを凌駕しているので、気にはなりながらも完走。

そんなキュンキュンした気持ちのまま、夫が帰ってくる日を迎えました。
夫を迎えに空港まで行こうと思っていたのに、なぜか到着が早まり迎えに行けず。
仕方がないので、大通りまで出て夫が乗っているタクシーを待つことに。

韓国ラブドラマのおかげで気分は高まっております。
夫が降りてきた瞬間、嬉しくて飛びつこうとしましたが、公共の場でおばさんがおっさんに飛びつくのはみっともないので、必死で抑えました。
家に入り、夫がソファーに座ったので、私も隣に。
いつもより距離が近い、というか近すぎるので、夫は「どうした?」という目で私を見ます。それでも気にせずスリスリしていたら、犬でも撫でるように、頭を撫でてくれました。
なんか違う気がしましたが、とりあえず良しとして・・・。

数日後。
雨の中、二人で街を歩いていたら、目の前に大きな水溜りがありました。
私には渡りきれなさそうなほど、大きな水溜り。
夫は大股でその水溜りをまたぐと、くるっと踵を返して私に手を差し伸べました。
忘れておりました。夫は紳士的なフランス人でした。にもかかわらず、この素敵な状況を見て、私は咄嗟に心の中で言っておりました。

夫よ、それは必要ないねんて。
私、これぐらいやったらピョンと飛び越えられるから。

私はキュンとするどころか、いらんことした人に対する言葉を思い浮かべておりました。

あかん、あかん!

眠れないからといって見始め、沼にはまってしまった韓国ラブドラマ。
それでキュンキュン体質に戻れたかと思いきや、こんな素敵な状況に悪態をつく始末。
一体私は何をしていたんだろう、とまたまた自己嫌悪に陥ってしまいました。

実生活にも役立てたいと思うのですが、キュンキュンの持って行き方を間違えまくっております。

どうしたらいいものでしょう。
何かいい方法、ありませんかね?

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