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「なんだか最近運がいい」。 動け、動け、強く思え! 〜ゴディバジャパン CEO シュシャン氏に学ぶ〜

強く思い続けて動いていると、思いがけないご褒美をいただくことがある。

先日、ひょんなことから地元の商工会議所主催の講演会に行ってきた。
講演者は、なんと、あのゴディバ・ジャパンのCEO、ジェローム・シュシャン氏。私の愛読書「ターゲット ゴディバはなぜ売上2倍を5年間で達成したのか」の著者だ。数年前、同書をたまたま図書館で見かけて読み、心を打たれて即購入。以来すっかり私のバイブルになっている。あちこちに線が引いたが、中でも「正射必中」の章には特に線が多い。読むたびに、「そうか、やっぱりそういうものなのか」と深く納得しては、心の置き所にしている。

そんな愛読書の著者の講演会に行けることになったのは、人に本の話をしたのがきっかけ。広報を担当しているゼネコンで1分スピーチをすることになり、いつも頭の隅っこにあるこの本の話をしたところ、しばらくしてから総務の女性に講演会の案内を渡された。「いつもなら、会社に届く案内はスルーしてしまうのだけど」と女性。案内には「ターゲットの著者」「ゴディバジャパンの社長」というフレーズが並んでいる。聞けば、私も行っていいという。なんという幸運!よくぞ覚えていてくださいました!!!
彼女の記憶に「ターゲット」と「ゴディバの社長」というワードがインプットされていたおかげで、私は運良く講演会に行く機会を得ることになった。

幸運は、まだ続く。

当日。早々に会場に着いたが、来場客はまだまばら。受付を済ませていると、声をかけられた。「久しぶり、元気だった?」。以前創業スクールでご一緒した女性だ。深い話をした仲だが、会うのは久しぶり。今日は手伝いで来ているという。ひとしきり、今どうしてる?の話題で盛り上がった後、「なぜこの講演会に?」と女性。「愛読書なの、実は」と持参した本を見せると、彼女はすぐに「上の人に話すから!」と駆けて行った。すると「今日の会の副幹事です」という男性が現れ、「楽屋にご案内しますよ」という。
えっ?えっ?
「今だよ、今!」。そう言うと、その男性はすぐに歩き出し、私もわけもわからずついて行く。迷路のような通路をどんどん進み、暗がりを抜けるとひとつの部屋の前に出た。コンコン。「さ、どうぞ」。

ちょっと頭が追いつかなかったが、楽屋には10人ほどの人がいてワイワイ賑やかに語り合っていた。その輪のなかでひと際穏やかな笑顔を見せていた男性が、スッと立ち、「ようこそ」というジェスチャーをして迎えてくれた。

!!!!
ジェローム・シュシャンさん!!!!

何を話したのかよく覚えていないが、挨拶をしてからどさくさに紛れてまず名刺交換をし、「繰り返し読んでいるんです」と持ってきた本を見せると、表紙を開いてサインをしてくれた。周りの関係者の方に促され、「写真も!」とスマホでツーショットを撮ってもらった。もう、なんだかわけがわからない。想像を超えてくるのだ、色々が。わけがわからないまま「ありがとうございます」と言い残し、楽屋を後にして講演会場に向かった。

帰りの通路を歩きながら、「よかったね」と副幹事の男性。「僕もさ、なんか嬉しいよ」。いやいや、あなたのおかげですから!それから、受付にいた女性のおかげ。それから、行き当たりばったりスピーチを覚えていてくれた女性のおかげ。「この本が好き」「バイブルだ!」「氏の教えに倣いたい!」。そんな話を声に出して言っていたのを、たまたま聞いてくれていた人たちが次から次へと連鎖し想像もしていなかった出会いに結びつけてくれた。もう、感謝の気持ちと幸運を噛み締めることで頭と心が忙しくて仕方ない。

講演は、氏の著書「ターゲット」にも書かれていた「正射必中」について丁寧に説かれた。やわらかな雰囲気をまとい穏やかに話す氏の世界観に引き込まれながら、改めて、これほど弓道の精神を丸ごと実生活に落とし込んでいる人がいることに驚いた。「当てようとしても、あたるものではない」「結果を意識せず、過程を大切に」「正しく行えば、必ずあたる」。そう言って、八節の所作をされながら語る場面では、場の空気が変わるような、時間が止まるような感覚を覚えた。
「正射必中」と言う言葉が、改めて心に刺さる。

今回の幸運は、「当てたい」と思っていなかったから「当たった」のかもしれない。心の底から強く思っていることを素直に言葉に出して、ただ目の前のことをきっちりやり続ける。すると、何かの弾みで物事がつながり「当たる」ときが来るのかもしれない。最近、「運がいいな」と思うことが度々あって、振り返るとすべて共通しているような気がする。強く思うこと、動くこと、そして邪念を持たずに目の前のことを丁寧にやること。

いただいたサインには、
I wish you all the best and hitting your targets.
と書き添えられていた。
いつか、ジェローム・シュシャン氏の本づくりに携わりたい。それまで、こつこつ自分を鍛えていこう。
今回の糸を繋いで下さった皆さまに感謝。



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