インターネットが無かった時代の創作活動
今の時代は、プロではない人でも、自分の作品をネットで公開して見てもらうことが可能です。でも、ネットが無かった大昔(同人誌文化も今ほど世間に認知されていなかった時代)は、不特定多数に自分の作品を見てもらいたければ、基本的に商業デビューするしかありませんでした。
私が小学生の頃は、私が描いた漫画はリアルの身内だけに見せていて、他の見知らぬ人達に見てもらう機会はありませんでした。
商業誌へ投稿してもデビューできなければ同じことで、私が投稿用に描いた漫画原稿は、私と編集者さんにしか読まれることなく終わりました。
今は小学生がピクシブを使っていると聞いて、あやうく死にかけました。
私が漫画を投稿していた頃の話は、以下の記事で書いています。
まあ、この頃の私は単に10代でデビューしてイキり散らかしたかっただけなので(普通に無理でした)あまり深いことは考えていませんでしたが…
そういえば、当時、私が某雑誌の漫画スクールで一番下の賞を取って、編集部主催の勉強会に招待されたことがありました。そこには他の受賞者さん達もいて、編集者さんに直接原稿を見てもらってアドバイスを頂いたりしましたが、ひとりだけズバ抜けて上手い人がいました。
その人は何度も上位の賞を取っていて担当も付いていて、その生原稿(当時はオールアナログ原稿です)も美しすぎました。
今の言葉で言えば「神絵師」というやつでしたが、まだデビューが決まったわけではないので、原稿も雑誌に掲載される予定はありません。
しかも、すごく特別扱いされている雰囲気だったのに、その後その人がその雑誌でデビューすることはありませんでした。
プロの世界はそれだけ厳しいということなのでしょうが、令和時代の感覚で考えると、非常にアホらしく感じてしまいます。
あんなに上手い漫画でも、雑誌に掲載されなければ世間に知られず闇に葬られてしまうのは、今考えると大変勿体無いです。
今の時代なら「ネットに上げればええやん!」で解決なのに。
ネットが普及してからは、作品を発表するハードルがとても低くなり、そのおかげで私も長い間楽しませてもらいました。
二次創作同人をしていた頃も、ネットが無ければ出会えなかった作品がたくさんあって、そこはネットに感謝しています。
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