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『妖怪の子預かります9 妖たちの祝いの品は』感想

『妖怪の子預かります9 妖たちの祝いの品は』廣島玲子 創元推理文庫 6/21読了

親世代たちの親バカっぷりが半端ない……。
親バカは好きなんですが、こうまで度外れた親バカばかりでその親バカっぷりばかりを見せられるのって割と辛いな。
まさか宗鉄までそうも親バカかーそうかー。

というか、親バカは全然いいんですけど、それが高じて他者を攻撃するのが苦手。可愛いなら可愛いってだけでいいじゃない、と思ってしまう。
千弥も月夜公も宗鉄も、子供が可愛いだけじゃなくて、子供を取り巻く周りを攻撃したり排除したりしようとするのが辟易するんだな、きっと。
そこまで行くと、親バカを通り越してバカ親になってしまうと思うんです。

玉雪さんはその片鱗を見せてたけど、親バカでも他を攻撃するような感じではないのであまり気にならない。普通に一生懸命で可愛いと思うのです。

その玉雪さんが出会った細雪丸は好き。
他者を知らずに生きてきたはずなのに、自然と他の誰かを慈しむことを知って、でもそれに依存するのではなくしっかり立っている感じがとても好きです。
彼の話をもっと読みたい。

月夜公は、でももっと出てきて欲しいです。親バカ云々でなく、奉行として活躍する話が読みたい。
親世代のそういう話はもっと読みたいな。
宗次郎のキャラも良かったな。宗次郎と生臭坊主の組み合わせも面白そうだし、その組み合わせの道具関係の事件簿的とかも面白そう。

そしてお気に入りの王蜜の姫が今回も出てきてくれて嬉しいです。
王蜜の姫がメインになる話がまたきてくれたら嬉しいんだけどなぁ。

先の巻に期待します。

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