『グッドバイ 〜嘘からはじまる人生喜劇〜』感想

『グッドバイ~嘘から始まる人生喜劇~』3/6鑑賞

元は太宰治の未完の遺作をケラリーノ・サンドロヴィッチが舞台化し、それを今回映画化したもの。

この映画好きです!

ヒロイン演じる小池栄子は舞台でもヒロインを演じてたんですね。すごくこの役がはまってる。
ただ一つ気になったのが、声。無理してがさついた声を出してるように感じたんだけど、舞台で演じてたんだったらわかるな。舞台は普通の声だと通らないから、少し強調しないといけないもんね。ただ気になったということは、映画にははまってなかったのかな、この声。

大泉洋演じる主人公の田島周二は文芸誌の編集長。仕事はできるが女にだらしなく、疎開先に妻と娘がいるにもかかわらず東京に何人も愛人がいる。娘から葉書をもらったのをきっかけに愛人たちと別れる決心をするが、しかしなかなか別れを切り出すことができない。作家・漆山の策の通り、偽の妻を雇って愛人たちと別れようとするが……。

この偽の妻が小池栄子なんですが、金にがめつく大食らいで力持ち、しかし実は誰もが振り返る美女のキヌ子が小池栄子にピッタリ。ツンデレで、そしてめちゃくちゃ可愛かった!
ダメ男の田島と金以外は信じていないようなキヌ子がちょっとずつ距離を縮めていく(とは二人とも気づいていない)感じとかすごくよかったです。

漆山を演じた松重豊さんもとても好きでした。後ろめたさや、田島にも通じるいい加減さ、すごく好き。

疎開先の妻役の木村多江もまたはまり役だし、愛人の水原ケイ子(橋本愛ちゃん)のお兄さん役の皆川猿時さんとか、出てきた瞬間ずるい!って思ったよね。

濱田岳さんもさすが芸達者だったし、戸田恵子さんに至ってはエンドロールで名前観るまで気づかなかった(誰だっけこの人?誰かに似てるってずっと思ってた)。

水川あさみちゃんも好きだったなぁー。この映画の水川あさみちゃんのメイクがすごく好きでした。

あと、私いままでで初めて、大泉洋かっこいいなって思ったシーンがあって(役柄としてかっこいいところではない)、それに自分でもびっくりしました。

たぶんこのお話にはご都合主義と言われる部分が結構あるとは思うんですが、そんなの全部すっ飛ばしてラストが大好きでした。小池栄子が本当にかわいかった。
楽しい映画だったなぁ。

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