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『鋼鉄都市』感想

『鋼鉄都市』アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫 6/14読了

最近は読んでなかったので久々にアシモフのロボットものを。ロボットものと言いつつ、これはミステリでもあります。

帯が新しくなってるので最近また重版……じゃなかった、増刷されたんでしょうが、早川のこの帯おかしい。

「ロボット×中年刑事のバディ物語 宇宙最強のツンデレがここにある」

いやいやいやいや。バディっちゃバディだけどなんか違う。ツンデレ……?それも違うと思う。
続編は読んでないので、そっちはそんな話かもだけど。

舞台は地球。人類発祥の地である地球では人口があまりにも増え続けたため、多くの人々が宇宙へ植民のために旅立った。
今の地球は鋼鉄のドームで覆われたドーム都市に閉じ込められるように人々が暮らし、住む場所や子供の数、食べ物の配給など厳格な管理社会に置かれている。
宇宙へ植民した人々の子孫は、現在地球に住む人々からは宇宙人と呼ばれ、地球と比して圧倒的な軍事力と経済力を誇っている。
この鋼鉄都市では、地球人と宇宙人、地球人とロボット、階級の違う地球人同士の対立構造が描かれ、その中で起きた宇宙人の殺人事件を地球人の刑事と、地球では疎まれているロボットとがバディを組み解決するストーリー。

地球ではロボットが疎まれており、地球人の刑事であるイライジャ・ベイリも相棒であるロボットのR・ダニール・オリヴァーを心の中では毛嫌いしつつ、しかしそれをオリヴァーに悟られるのも業腹だという自己矛盾の中で捜査にあたるがー。

バディものですが、ベイリの視点で物事が進むので、ダニールが何を考えてるのかは全く分からないんですよね。
アシモフのロボットものにはロボット視点のものもあるし、『心にかけられたる者』とか好きなんで、ロボット視点も読んでみたいな。

『鋼鉄都市』はとても映画向きなストーリーだなと思います。ちょっと地球がディストピアっぽいのが気になるといえば気になるけども(ディストピアものは好きです)。

映画化の権利獲得のニュースと、その5年後の脚本家が決定のニュース以後動きがないのかな。映画になったら見に行くのに。

とりあえずは続編2本を読んでみようと思います。
それからファウンデーションシリーズも読みたいな。

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