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『映画 ギヴン』感想

『映画 ギヴン』9/21鑑賞

7月にTIGER&BUNNYの劇場版の特別上映がありました。本上映のときに何度も何度も見ていたので、ここでは感想は割愛しますが。
そのときの予告で『ギヴン』の存在を知りました。
バンドの話みたいで絵も好みの方だけどBLっぽい雰囲気だなぁ。

と、そのときはそれだけで終わってたんですよね。
BLは以前は読んでたけど最近はあまり読まなくなってて、それは自分自身のBLに対する間口がどんどん狭くなっている自覚があったので。
もともとBLに限らず恋愛ものがあまり得意ではないというのもある。
恋愛メインのものでなく、他の部分がメインでそれに恋愛が絡んでくるというお話なら大好きなんですが。

そういう理由でギヴンもその存在を知ってから2ヶ月くらいは触れることもなかったのですが、9月の4連休のときにあまりにも暇で暇で、だったらあのとき気になったギヴンがどんなものか調べてみよう、と思ったのが運のつき。
BLっぽいではなく、まんまBLで、でもノイタミナ枠で1クールのアニメが放映されていて、てことは気が引けるほど濃いものではないのかなー、じゃあ映画の予告で気になったキャラでも調べてみるか、というあたりからあれよあれよと引き込まれました。
予告で気になったキャラが、調べれば調べるほどツボで、じゃあとりあえずいま出てる原作の漫画を読んでみるか、と軽い気持ちで2巻まで読み、そのまま徹夜する勢いで最後まで。

そんなこんなでその翌日には『映画 ギヴン』を見に行ってしまったわけです。
そのときが5週目の月曜日だったかな。そのシネコンではその木曜日で上映終了。しかし自分の会社から徒歩五分のシネコンでセカンドランが次の週末からあるということを知り、結局3週間強で10回通いました。我ながらあほだなーと思うけど、楽しかったから良し!

そこまで通った理由は、ひとつは気になっていたキャラが『映画 ギヴン』でようやく報われたから。それも一度傷ついて諦めてからの馴れ初め話という私のツボにはまりまくる流れだったから。
さらにいうと、今回映画化されたあたりの原作もものすごく好きなんですが、60分という短い時間におさめるためにいくらか削った部分はあれど、ほとんど原作のとおりの流れ、原作のとおりのセリフだったから。
足されている部分がないわけじゃないけど、それは漫画ではない媒体で原作にあるものをきちんと表現するためという感じ。

そしてもうひとつは、これがBLといいつつ、バンドをがっつり扱った話だったから。

私はもともと音楽が好きで、自分でもバンドをやっていたこともあって、バンドものって好きなんですよね。
ギヴンはそのあたりがきちんと描かれていたというのがとても大きい。

たとえばギターをチューニングするときの音。ベースやドラムが家で練習するときの音、小さなアンプにつないだギターの音、スタジオで練習するバンドの音、ライブ会場で演奏するバンドの音。
スタジオで練習するときの音とライブ会場での音がきっちり違ってたし、家の中でギター弾くときにはちゃんと弦をこする音まで聴こえたし、そういうものの積み重ねがとても楽しかったし嬉しかった。

BLだから恋愛が大きな軸としてあるんだけど、それと同じくらい、もしかしたらそれよりも大きなくらい、バンドのことがきちんと扱われているのがとてもよかった。
原作の漫画も音楽のことをきちんと扱ってるんだけど、漫画なので音がないんですよね。行間から音が聴こえてきそうなくらいしっかり音楽のことを扱っている漫画だけど、やっぱり実際に聴こえてくる音の力というのはものすごくて、だから何度も通ううちに本編終了間際のライブのシーンが主目的になったくらい。
歌っているのは主役を務める声優さんですが、彼の声もとても好みで、映画が終わってからすぐ劇中歌を探して聴きながら家に帰りました。

ここまで来たら円盤が出たら買おうと思ってますが、家で見れば見るほど、きっとまた劇場で見たいって思うんだろうなぁと思います。

タイバニも劇場版1,2のどちらも本上映のときに何度も通ってBlu-rayだって買っているのに、先日の特別上映に各々3回ずつ通っちゃったんですが、それは大画面大音量で劇場版を浴びたかったから。
『映画 ギヴン』も、特にライブのシーンを大画面大音量で浴びたくて、だんだん前の方の席を取るようになりました。
劇伴も好みの曲が多くて、何度も通ったせいもあるんだけど、こんなに劇伴を意識して聴いたのは初めてでした。

前に『ボヘミアン・ラプソディ』を見たときも思いましたけど、劇場で、いい機器で音楽ものを見るのはいいですね!
映画というのは、単にストーリーを追うだけでなく、大画面大音量で体験することが楽しいと思ってましたけど、それを『映画 ギヴン』で再確認しました。

とはいえBLなんで、誰にでも勧められるお話じゃないんだよなぁ。
BLにありがちな生々しいシーンは、皆無とは言わないけどほとんどない。だけどやっぱりBLなんだもの。
でもそういうのが大好きという方にはむしろ物足りないくらいだろうし。

そういうわけで、しばらくはぼっちでギヴンを追いかけることになりそうです。

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