『夜ふけに読みたい不思議なイギリスのおとぎ話』感想
『夜ふけに読みたい不思議なイギリスのおとぎ話』吉澤康子+和爾桃子 編訳 平凡社 5/4読了
グリムやアンデルセンやラングやいろんな方が編纂してきたおとぎ話や童話と言われるお話たちの中でも、割と初期のままの、つまり原型に近いお話…なのかな。
タイトルには『イギリスの』とありますが、ノルウェーやデンマークのお話も混じってる。逆にアイルランドやウエールズはないのかな。続刊でその辺もあるんじゃないかと思います。少なくとも次の次の巻はタイトルにもアイルランドのお話とあるし。
原型に近い、というのは、どこかの書評でそう読んだ覚えがあるのと、よく知っている話で尻切れとんぼ(と勝手に思ってるだけかもだけど)に終わっているものがあるから。
たとえば「赤ずきんちゃん」は、この本では、おばあさんに続いて赤ずきんちゃんも狼に食べられて終わっちゃう。
猟師が助けてくれる描写どころか、こんなふうにならないように気をつけましょう的なものも何もない。食べられてしまいましたとさ。おしまい。
言い方悪いけど、説教くさい部分とか救いになる部分がないっていうのが、原型に近いんじゃないかと思った理由。
それより何より、赤ずきんちゃんがノルウェーのお話ってことの方にびっくりしましたが。
他にも読んだことがあるお話、読んだことのないお話、どこかで読んだかもしれないお話がたくさん。
「フォックス氏の城」は青髭を思い出したし、「イグサのずきん」はリア王の元ネタとされているみたいだし、それとは別にマレーヌ姫を思い出したし。
いわゆる昔話やお伽話、神話や童話と言われているお話が大好きなので、続刊もその次も読みたいと思います。
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