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日記、のようなもの #130 夢の城

毎日のように夢を見ます。
そう言うと結構な頻度で驚かれますが、みんな毎日夢を見ているけれど必ずしも覚えてはいないのだ、と聞いたことがあります。
確かめるすべがないのでそれが本当かどうかはわからないのですが、私自身は、毎日のように二つ三つは夢を見ます。

夢なので荒唐無稽な筋立てであったり、会ったことのないまったく違うグループの人が一緒に出てきたり、自分自身の年齢も時代も場所もばらばらであったり、なんなら好きなバンドやグループの人が隣に居たり二次元のキャラが出てきたりと本当にいろいろ。
けれどときどき、まるでシリーズもののように同じものや同じストーリーの夢を見ることがあります。

たとえば、山の中腹、急な坂の上の豪奢なホテル。たまに友達と二人や、自分ひとりでも泊まれそうなお値段の部屋があってそこに泊まる夢。たいていは端っこの狭い部屋ですが中は驚くほど豪奢で扉を閉めると廊下の物音なんてまるで聞こえなくなる。

たとえば小さなホテル。そこに行くためのエレベーターはとても狭くて、普通に乗ってもその階には辿り着けない。乗り方を知っている人にしか辿り着けない場所。小さくて不便そうで危険そうな古いエレベーターを降りると玄関がガラス張りのホテルがある。そこに辿り着けるのは宿泊客のみで、辿り着けさえすればチェックインも必要ない。あの小さなエレベーターからはとても想像できないほど中は広くて、他には誰とも行き遭わないのに部屋はいつもとてもきれいに保たれている。

たとえば市立医療センター。実際の医療センターとはまるで違う建物なのに、夢の中の自分はそれが医療センターと認識している。夢の中では市役所と同じ建物で、けれど階が違っている。医療センター行きのエレベーターに乗ると病院に行けるんだけど、市役所と病院を直接行ったり来たりできないはずだし、してはいけない。一度外に出てから行かなければいけないというルールがある。でも夢の中で私はなぜかつながっている階段を知っていて、いつのまにか入り込んでいる。

たとえば東京のとある街のとある銀行の支店。ちょっと特殊な地形に建っているその支店は半径の小さな円形で、縦に長い建物。ATMは地下一階。お客様の訪れる支店のスペースは、さらに下の階。友達がお金を降ろしているのを、私はちょっと離れたところで待っている。

たとえばたぶん東京の電車。路線名までは憶えていないけどたぶん地下鉄。地下を走っていることもあれば地上を走っていることもある。乗換駅がダンジョンみたいで、とても人が多いところ。ごくたまに始発前や終電間際になることがあって、そういう時はとても焦ってる。

たとえばたぶん大阪の街。ライブか何かで訪れたときに泊まるホテルと、そのそばにある大きなモール。大きなモールは円形で、地下は大きなゲームセンターのような、何かアトラクションのあるテーマパークのような場所。地上はモールだけど、行けども行けども端に行きつかない。とても大きなスーパーやホームセンターも入っている。円形のはずなのにとにかく横にとても長くて、端まで行きつくのに10分は歩かなければならないし、10分は歩いたはずなのにやっぱり端まで行きつかない。

たとえば私が通っていた大学のある街。見慣れた景色のはずなのに見慣れないものがたくさん。あの頃と同じ高校やほかの大学があるのに、そこに辿り着くまでの景色が見たことがあるようなないような街。バスに乗ったり自分で運転していったり歩いて移動したりいろんなパターンがあるんだけど、いつも同じようなところで迷ってる。

たとえばいま住んでいる街の近く。駅から電車に乗ると、存在しない方面へ行ってしまう。でも夢の世界では確かにそんな路線があって、何度もその電車に乗っている。

たとえば山の中の大きな温泉街。温泉街の近くの大きな神社に行くとちょうど何年に一度かのお祭りをやっている。盛大な神事を見るには重く大きな扉を開けなければならないけれど、まだその時間にはなっていないので扉は閉ざされたまま。泊っている旅館の近くの神社でもお祭りをやっているんだけど、そちらは神事を見るというより普通にお土産物屋さんや屋台をひやかす人たちでいっぱい。

たとえば小さな映画館。これまた円形の建物で、中心部が円形の吹き抜けのロビーになっている。入口からロビーに入ると昔ながらのチケット売り場でチケットを買い、お目当ての映画が上映されているシアターに入る。ミステリの何かの館の見取り図のようにシアターはロビーをぐるりと取り囲む形、つまり建物の外縁部になっている。中心のロビーからぐるりと各シアターの入口を見渡せる。シアターの中は最新式のものもあれば昔ながらの映画館といった趣のものもあり、シアターによっては椅子は少なく、お客さんが多い時にはパイプ椅子を出してきたりもする。

私の夢の中には他にもたくさんいろんな建物やいろんな場所が存在しています。
海の側だったり海の上だったり、山の上だったり山へ登る途中だったり山を見上げていたり、空港だったり飛行機の中だったり、車に乗っていたり驚くほど高低差の激しい高速道路だったり、電車の中だったり新幹線の中だったり、シチュエーションも本当に様々。
見ている途中で「あ、またここに来たんだ」と思うこともあります。
前回来たときは一人だったのに今回は友達と一緒だということもあるし、とある場所から別の場所に行くこともあれば、同じ建物の中でなかなか目的地に行けずにさまよっていることもあります。
たまたま今朝見た夢の中では新しい建物が出てきたのですが、なんとなくこの建物も何度も見ることになる予感がする印象的な建物でした。

私の夢は五感もすべて完璧で、風がそよぐのも感じますし、食べ物の味も感じます。
色もフルカラーだけれど、ときどき一つや二つの色だけがとても強く感じるときもあります。その日の夢全般を通して青い色だけ強く感じることもあれば、どこかの建物でだけその色を強く感じたりとかもあって、今朝見た新しい建物はまさにそのタイプ。その建物のオブジェや装飾だけ、青と赤がとても強かった。

それこそ映画を観ているみたいな、そしてその映画の中に自分自身が入り込んでしまったような夢がたくさんで、毎日夢を見るのがとても楽しみ。
あまりにもリアルで目が覚めてしばらくしてから、日によってはお昼ごろになってようやく、あれって夢だったんだ!と思ってしまったことさえあります。
さすがに友達と遊んだときの夢だったらそんなことはないけれど、好きなバンドやグループが夢に出てきたとき、それも彼らが出ているテレビやライブを見るという夢のときには現実と曖昧になっちゃうくらい。
まあリアルすぎるので、たとえば飛行機に乗り遅れそうなんて夢を見て本気で焦ったり、事件や事故の夢だったりすると、目が覚めてもまだ心臓がどきどきしてとても怖かったりということもあるんですけども。

でも総じて、私の見る夢はとても楽しくて面白いので、夢を見るのは大好きです。
今日もまた楽しい夢を見られたらいいなあと思いながら、毎日ベッドに入ります。

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