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『デッド・ドント・ダイ』感想

『デッド・ドント・ダイ』6/10観賞

ティルダ・スウィントンが好きなので、ティルダ様目当てで観に行きました。

ゾンビはきっと苦手と思ったので少しネタバレを見てみたら、ゾンビが死ぬときには灰になって消えるというじゃないですか。ゾンビが苦手というか、基本ホラーが苦手で、特に終わりのないホラーが苦手で、苦手要素の一つに血みどろがあるので、それなら一つ安心だと思ったんですよね。
そのとおり、ゾンビは灰になってました。人間はなかなかになかなか血みどろでしたが。

舞台はアメリカの長閑な田舎町センタービル。突如として異常行動をとり始めた動物たち。いつまでも沈まない太陽。季節からすると異常に暑い気温。
どうやらそれはセンタービルだけでなく国内のあちこちで起きている現象のようだったが、詳しいことはまるでわからない。
そんなある日、猟奇事件が発生する。
あまりの異常さに警察官も色を失うが、どうやら町の墓地に埋葬されていた死体がゾンビとなって甦ったらしい。
町は混乱に陥るが、全国的な現象らしく助けは期待できない。
そんな中、なんとか生き延びようとする3人の警察官を中心に描かれるコメディ映画。

そうです。この映画はコメディなんです。

それにしてもこれを日本に持ってこようとした人すごいな!
観終わった後……というか観ている途中からずっと、私は何を観ているんだろう、と頭の中はてなマークでいっぱいでしたよ。ほんとすごかった!
これを作った人ほんとすごい。いろんな意味で。
さっきからすごいしか言ってないけど、なんというか、語彙を失う映画でした。

作中はいろんな映画へのリスペクトで溢れていて、もっと私が映画に詳しかったらよかったんだろうなってところがいっぱいだった。
おそらくはゾンビものもそうだろうし、スターウォーズはわかりやすく出てきたし、ニューシネマパラダイスもあったかな。ナードと言われているであろうオタクっぽい男性が経営するショップにはいろんな映画のグッズがいっぱい。

主題歌のカントリーソングもどこかで聴いたことがあるような懐かしい感じ。

そしてメタっぽいセリフが出てきたり、ゾンビなのに喋ったり。

ゾンビは生前一番好きだったものに執着するという設定らしく、ゾンビなのにシャルドネ飲みたがったりチョコレート奪ったりおもちゃを探しにいったりモデル立ちしてたりコーヒーを延々飲んでたりといろいろ。
そんな感じなので、ゾンビ映画なのにコメディらしくちゃんと笑える部分もあったりと、なかなかのカオスっぷりです。

しかし何より凄かったのは、やっぱりティルダ様。
日本刀を構えるティルダ様のスチールが出てたのでそりゃあもうウキウキで観にいったのですが、そのシーンはそりゃあもうかっこよかった!
が、ティルダ様の最後のシーンあたりは、もし劇場に他に誰もいなかったらきっと「は?」て大きな声が出てたと思う。てか、小さな声なら出てしまいました。
いやもうほんと凄かった。

そしてラストシーンは、あれはもしかしてボニー&クライドを意識しているのかな?
私はボニー&クライドは観てないんだけど、なんか、こう……チラッと読んだことのあるあらすじを呼び起こされる部分がありましたね。

いやーそれにしてもすごかった。いろんな意味で。
いちいち、いろんな意味で、とつけてしまうような映画でした。

これ、人によって賛否両論だろうから、相手の好みを知らないとなかなかお勧めできないなw

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