はじめまして。ちゃ~しゅう工房2ndの小野ひろきです。

このたび、noteに『ちゃ~しゅう工房2nd』開業に至った経緯から、開店してからの様々なストーリーを書いていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

開店の経緯を書いていく前に自分と先代 故山田康雄との最初の出会いを書いてみます。

私は1974年北海道岩見沢市で生まれました。私が思い心ついた小学時代、その頃の岩見沢は今思えばラーメン激戦区だった気がします。いまはナカノタナ市場のある場所に金市館というデパートがあり、その周りに『らい久、味軒』、そして先代が始めた『たぬき亭』が週末になると行列ができていた記憶があります。
 そんな中、大好きだったおじいちゃんのお墓参りのあと、親戚たちと必ずといっていいほど欠かさなかったのは、ラーメンを食べることでした。

 金市館の駐車場に車を停めて、周りを見渡しながら並んでいる列を見て「どっちに並ぶ?」という会話が生まれます。その頃一番行列ができていたのはたぬき亭からい久で、時間がないときはおばあちゃん自ら「今日は味軒に行こう」と言うんですが、そうでないときは僕に「どっちに行く?」と聞かれたものです。
 私は思わず「らい久」と言っていたのですが、ある日親戚に「たぬきに並びたい」と言われて、初めて入る時が来たのでした。

初めて入ったたぬき亭、カウンター席に座り、なべらーめんの味噌を食べたときに、初めて食べ物である種の電気ショックを感じたような衝撃に身震いしたことを今でも鮮明に思い出します。
 美味しいと一言で表せられない感覚。もちろん、他のラーメン店の味も好きなのですが、その時のはじめての感覚は小学生の自分には刺激的だったのかもしれません。

それからは、何か機会があると(親はらい久が好きだったので)ひとり、たぬき亭の列に並んで食べるのが岩見沢時代の贅沢だったのです。

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