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小学生でバドミントンを始め今も続ける理由

親がバドミントンしているのでそれに付いて行ってシャトルとかラケットで遊び始めて、というのは幼稚園・小学校とか小さい時にバドミントンを始めた方によくあるエピソードだ。

僕も最初はそんな感じだった。

小学校低学年のうちはサッカーとアイスホッケーが好きだったんだけど、両方とも家の近くのクラブに参加したけど合わなかったり、クラブ自体が潰れちゃったりして、それ以降は本格的にプレーすることはなかった。

バドミントンは東区体育館(札幌)で開かれてた教室に小学3年生で初めて行ったときに出会った大同先生とのやりとりがかなり印象的だったのを覚えてる。例えば、練習始めのランニングで、体育館を2つに区切る天井からつるした網を思い切り踏んで滑って転んだ時にとっさに受け身を取った形になったんだけど、それをほめられたことがなぜか強烈に記憶に残ってる。

4年生はバドミントンから離れてたんだけど、通ってたアイスホッケーのクラブが潰れたこともあって、5年生になってまた東区体育館のバドミントン教室に通うことになった。体育館に行くと、その時は教室の先生でなかった大同先生にたまたま会って、

「うちのクラブに来ない?!」

と声をかけてもらった。

どうやら大同先生が教えているクラブには、より本格的にバドミントンをしてる人たちがたくさんいるらしい、けど練習はかなり厳しいということだった。基本的に引っ込み思案だったのでその場では躊躇したと思うけど、まあそのへんは母親に連れられるがままに、気づいたらそのクラブ(大同ジュニア)でバドミントンをやることになってた。

東区体育館の教室でやってた時は、その中で上のレベルのグループにとんとん拍子に移っていった記憶があるけど、その大同ジュニアでは全く歯が立たない。たぶん入った時僕が一番下手で下の学年の人たちにも勝てなくてびっくりしたのを覚えてる。

でも繰り返し通っていると取れる点数がちょっとずつ増えていって、低学年の子に1ゲームとれるようになったり、たまに勝てるようになったりしていった。そういうのがわくわくしたし、最初は新しく来た下手っぴという感じから、だんだんと仲間みたいに認められてるような気がしてきてすごい楽しかった。

それで、よくわからずに出た5年生の夏の札幌市の大会で、シングルス2位になって北海道大会への出場できることになった。その短期間でクラブの自分より強いメンバーに必死でついていって、それがそのまま結果として出た形になった。この出来事がおそらくこれ以降僕がバドミントンを続けた大きなきっかけの一つだと思う。


バドミントンを続けた大きなきっかけがもう一つある。


その北海道大会だけど、僕は全く歯が立たなかったというかあまり覚えてない。覚えてないということは大した試合はしてないということだ。ただこの時はいっぱい自分より強い人がいて、今度こそとわくわくしてたと思う。この北海道大会後もバドミントンは当然のように続けた。

例えば、旭川の同学年に後に日本リーグ1部で活躍することになる選手2人いたし、彼らのチームメンバーも雲の上という感じだった。あと強烈に覚えているのは、試合会場で、

「あの函館の"左利き"の子はすごくて同じ年だけど6年の部に出てるんだよ」

と聞いた時の「???」という感じ。

試合を見てみると上の学年の人に簡単に勝ってる。それ以降スポンサーがいるとか、中国で練習とか聞いたことがある。多分本当だと思うけど、当時は僕の想像もできない世界の話で「???、???」という印象だった。僕は25年以上の全公式試合で一度だけ、中学生の時に1ゲーム中1点もとれなかった(ラブゲーム)ことがあるんだけど、そのときの相手。

実際に世界バドミントン連盟のサイト*に11歳からプロフェッショナルと書いてあるのを発見。知ってる人は*検索に名前を入れてみてください。

これ以降中学高校と、彼らにできるだけ近づけるようにと頑張っても遠く及ばないんだけど、それが逆にわくわくしてバドミントンをやめる理由がなかった。

その当時はドラゴンボールが流行っていて悟空がそんなセリフを言ってた気もするので、その影響もあるかもしれない。




それから約20年後の2012年新幹線で東京-大阪くらいな感じなので、パリの自宅からロンドンへ観に行くことを少し考えた。結局なんだか気軽に見に行く気にはなれなくてネットでスコアだけ確認した。

その後札幌に帰省したときに母親が気を利かして録画してた、オリンピック2連覇選手と小さい時の面影が垣間見える"左利き"日本人選手のロンドンオリンピックの試合を見た。

ファイナルゲームまで1時間以上の体力・戦術的極限まで緊迫した展開を前に、僕は最初から最後まで息がつまるというか体が固まっていた。

当時から今までの記憶をものすごいスピードで通り過ぎて呆然とするような。これを身が引き締まるというのかな

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