奥川宏樹

本づくりに関わる仕事(出版・営業)をするようになったわたしが、本に関することを中心に書…

奥川宏樹

本づくりに関わる仕事(出版・営業)をするようになったわたしが、本に関することを中心に書く場所です。

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ジュラール・ジュネット『物語のディスクール』要約

ある時作業したジュラール・ジュネットの『物語のディスクール』要約を、急に思いついて載せてみます。まずい点もあるかもしれませんが、、(全部で3万字弱あります) 序物語récitという語を、「物語言説récit」「物語内容histoire(または物語世界diégése)」「語りnarration」という3つの概念に区別する。物語言説は出来事の報告を引き受ける、物語内容を表すテクストのこと、物語内容とは出来事の連なりと個々の要素の諸関係を、語りとは物語言説を物語っている行為のこと

    • 装幀の見えかた

      (白田捷治『装幀時代』晶文社、1999年) この本、図書館で借りて面白く読んでたんだけど、装幀じたいは好みじゃないな…と思っていたら、取り寄せていたやつが届いてちょっと驚愕した。届いたのには帯が付いている。 メジロ色のグラデーション、レタリングと表紙の紙の質感がマッチしていて、さらに帯が入るとカバー部分がほぼ正方形の矩形で、タイトルないし著者名をふくんだ形と色グラデーションの傾いた矩形が重なって気持ちいい(さらに図書館のやつは透明のフィルムで装備するから表紙の質感も消えて

    ジュラール・ジュネット『物語のディスクール』要約