絵本ってどうやって出来ていくの? 絵本作家 はっとり ひろき の絵本 第39回講談社絵本新人賞受賞作 「いっぺんやってみたかってん」が 出来るまでを お見せします☆☆
アイデアを形に
こんにちは、はっとり ひろきです。
今回は、アイデアが思いついてから、ラフ本が出来るまでをご紹介します。
まず、自己紹介の時にもお話ししましたが、
絵本作家ってどんな お仕事かと言うと、
いろんなものを見たり、感じたり、考えたアイデアを
絵本という形にしていくお仕事です。
具体的に、僕の絵本「いっぺんやってみたかってん」で
お話ししていきます。
この絵本は、僕が住んでいる家の近くにある、
いつも、子供たちと遊んでいる公園を、イメージして作りました。
その公園は、木に囲まれていて、中が見えにくいのですが、
ある雨の日に、その公園の横を通りかかった時に、
もしかしたら、誰もいないはずの この木の向こう側で、
遊具たち(砂場のすなくん、ぶらんこくん、すべりだいくん)が
遊んでいたら面白いなぁ、と思ったんです。
そして、家に帰ってから夜中にひとり クスクス笑いながら作ったのが
こちらの文章です。
この時は思いついた文章を、コピー用紙に
ずらずらずら~っと、勢いで書いて いきました。
そして、イメージしたイラストを 横に描いてみました。
紫色のペンで囲ってあるのがわかるかと思いますが、
これは、ページ分けをしています。
基本的に、絵本は
0才から2才向けが24ページ
3才から9才向けが32ページです。
この絵本は、32ページにしたので、そのように振り分けていきました。
配置をする
通常の絵本は、表紙を開くと見返しがあり、
もう一枚めくると本文が始まります。その最初のページが
トビラ(もう一度タイトルが書かれている場所)です。
絵本「いっぺんやってみたかってん」は、32ページなので
コピー用紙を16等分に割って、先程の文章を ページごとに
配置しました⇩
トビラ1ページ+本文15見開き+ラストの1ページで32ページ
文章がページごとに並ぶと、絵のイメージも浮かびやすくなり、
挿し絵を描いたり、文章を直したりしながら
話しの流れやイメージを固めていきました。
クスクスしながら妄想の時間です⇩
この妄想時間が、とても大切ではないかと思います。
そして、この作業に非常に時間が掛かります。
練り直し、練り直して話の流れを作っていきます。
ラフ本をつくる
イメージが固まってきたら、次はラフ本(ダミー本とも言う)を
作っていきます。
ラフ本というのは、コピー用紙などで、実際に本の形にする工程です。
ここで気を付けるポイントは、実際に自分が出版したい絵本の大きさにして
作るという事です。
自分のイメージがよりリアルになるからです。
(もし、編集者の方に見ていただける機会があった場合にも、
伝わりやすいかと思います。)
コピー用紙を半分に折り、のりで各ページをくっつけて作ります。⇩
写真は「いっぺんやってみたかってん」の最初のラフ本です。
絵本は、ページをめくっていくものですので、
本の形にすると、いろいろな事がわかってきます。
今回はここまで、
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、「ラフ本から原画へ」をまとめてみます。
お楽しみに。
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