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コンドミニアムホテル 名護リゾート リエッタ中山のこと

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リエッタ中山誕生から未来のことまで
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参考データーがどこにもない!?リエッタ中山の誕生に向け、同じイメージを持った方々に助けれた話。

本日は、2015年頃、リエッタ中山の計画が始まった頃のお話です。 当時の沖縄観光は、大雑把に以下の通り。 国内客・・・集客する為に競争激化。 海外客(インバウンド)・・・どんどん伸びていくのを実感。団体から個人への移り変わりも早く、客層は5名〜10名程の小グループ。 国内客はもとより海外客を集客する為、北部における宿泊施設の必要性を大きく感じ、ホテル計画を本格化させて行きます。 さて、そのホテル計画ですが、グループに対応できる最大10名まで泊まれるお部屋、これまでにない

2024年現在の沖縄観光について。観光客はどれだけ戻ってきているのか?宿泊施設はどれだけ増えているのか?

最近、沖縄の観光について聞かれる事が多いので、今回は沖縄観光の現在についてお伝えいたします。 現状をお伝えする前に、 まずは、一般財団法人沖縄観光コンベンションビューローが、2017年5月23日に作成した「沖縄入域客数の見通し」から沖縄観光を見てみます。 ※新型コロナウイルスの影響は、入っておりません。 ※2016年度までは実数、2017年度以降は予想値。 ○これを制作した2017年度は、新型コロナの影響もなく、順調な観光客の増加が予想されておりました。実際に2017年

名護市の強力なポテンシャルが発揮される領域のお話。「名護市に観光客を増やすためにはどうすればよいか?」の質問に対して。

2018年頃、名護市の関係者からある質問を頂きました。 「名護市に【観光客】を増やす為にはどうすればよいか?」 弊社は50年に渡り観光業を営んでおりますが、 その答えは・・・「難しい」です。 その理由は、観光の業態が変化している事に起因します。 以前のように「団体」が主体の旅行形態なら、 旅行商品を作っている旅行会社へ行き、 コースに入れてもらう事で、集客が可能でした。 しかし、近年、「個人旅行」が多くなり、より自由な選択が可能となりました。 多種多様な個人に当て

名護市の拠点化について。沖縄県の観光がハワイを越える為に必要な事。

2018年、コンドミニアムホテル名護リゾートリエッタ中山がオープンしました。 きっかけは、2013年、 沖縄フルーツランドで、トロピカル王国物語が始まりました。 年々、冒険の内容は厚くなり、 2年後には、滞在時間が90分を超えるようになりました。 そこで、ある問題が起きました。 子供達が泣きながら帰る姿が散見されたのです。 理由を尋ねてみると、 「ホテルに帰らないといけない」 沖縄県の宿泊施設の多くは、中南部に集中しており、 午前中、「中南部」のホテルから「北部」

大きな問題に出会った時は・・・!?

前回、バージョンアップについて書きました。 さて、このお話をしていると、 お客様からある質問を受けるようになりました。 「どうすれば、自分達の問題を解決できますか?」 内容を聞いてみると、 なるほど、(時代や環境の変化に起因する)会社の根本を揺るがす大問題です。 私も同じ経験をしたので、その気持ちはよく分かります。 そのような時、 私が行った方法をお伝えします。 「一旦・・・ 思い切って・・・、 大きな問題は、無視しましょう」 大きな問題の解決方法は、そう簡単に

戦術と戦略の違いは・・・距離感。歴史から学んだそれぞれの特徴と注意点。

戦術と戦術、 2つの違いって何だろう? 30代の頃、司馬遼太郎の本で、 ピタッと当てはまるものに出会いました。 戦術と戦略の違いは・・・「距離感」。 近場(現場)で使うのは「戦術」 高く広く遠目から使うのは「戦略」 その2つにはそれぞれの特徴があります。 ※下記は、歴史を使った大雑把な説明です。ご了承下さい。 例えば、 宮本武蔵を「戦術」 豊臣秀吉や徳川家康を「戦略」として比較します。 宮本武蔵は、関ヶ原の戦いに参戦後、数々の戦いに無敗、 クライマックスは、佐々木

これからの沖縄観光の可能性とそれに伴う設備投資や労働分配率について

本日は、沖縄観光における今後の可能性について記載いたします。 まずは、沖縄観光の特徴をご紹介いたします。 1つ目、沖縄は「海に囲まれている」という特徴があります。 その為、「飛行機での移動」が主流です。 ちなみに、本土の様に陸地で繋がっているのなら、 「今週末に温泉でも行こうか」となりますが、 沖縄はそうはなりません。 その為、沖縄旅行の予約については、 大まかに「1〜3ヶ月前から」となります。 2つ目、お客様の「客層」が「毎月」異なります。 「家族旅行」・・・春

「ターゲットは絞らない」:エリアのマーケット分析から出てきたリエッタ中山のターゲット設定と全マーケットに対応できる事の重要性。

「ターゲット」や「マーケット」という言葉は、 ビジネスの世界では日々出てきます。 何かを行う際は、 「マーケットを調査し、ターゲットを絞り・・・」 というのが通常です。 今回は、2016年、 リエッタ中山の計画で行った当敷地(沖縄県名護市為又)における マーケット及びターゲット分析について書きます。 先に結論を書くと、 新しく建てるホテルは、 「ターゲットは、絞らない!」 言い換えると 「全てのターゲットをとらえるホテル」である事。 これを説明するためには、 まず

「ファミリービジネスにおける次世代の経営者育成と超長期的な計画について(事業承継)」リエッタ中山が誕生するまで④

沖縄フルーツランド(旧中山パイン園)は、 1974年に「観光土産品店」として始まり、 2018年に「ホテル業」がスタートしました。 実は、ホテル業を始めるまでには、 創業者から孫世代までの3世代、 44年に渡る「超」長期計画がありました。 まず、弊社が誕生した1974年から1990年代にかけては、 「団体旅行」がメインでした。 一括りに団体旅行と言っても、 そこには、たくさんの業態(航空会社・旅行代理店・宿泊施設・バス会社・土産品店・観光施設等々)が関係しております。

「宿泊特化型ホテルと沖縄旅行(観光)の平準化にについて」リエッタ中山が誕生するまで③

ホテル計画がスタートして約2年半後、2018年10月15日(月) コンドミニアムホテル 名護リゾート リエッタ中山がオープンしました。 お部屋のタイプは、2タイプ。 お部屋のコンセプトは、 お客様から頂いたご意見(家族一緒に泊まりたい・一人当たりの料金体系なので高い等々)に最大限答えられるよう決定されました。 【詳細は、リエッタ中山が誕生するまで②】 料金体系は、一室単価としました。 つまり、お部屋の料金を人数で割ることができる。 家族やグループなど人数が増えれば増え

「ホテルの特徴:コンドミニアム型リゾートホテル」リエッタ中山が誕生するまで②

時代と共に変化し続ける観光形態、 団体旅行から個人旅行への変化に対応する為、 2016年2月、ホテル計画がスタートしました。 早速、お客様がホテルへ求めるポイントを調査したところ、 2つの結果にまとまりました。 早速、多くのホテルタイプの中から「コンドミニアム型」の提案が出てきました。 コンドミニアムについては、数年前から徐々に増えてきており、 中北部地域にも点在し始めておりました。 見学してみると、家族やグループでゆったりと過ごしており、 海外でも存在している事もわ

「観光における団体から個人旅行へ変化」リエッタ中山が誕生するまで①

1974年に中山パイン園(旧名)として創業した沖縄フルーツランドは、観光土産品販売から始まり、お菓子工場やレストランやカフェやテーマパークなどを併設し成長していきました。 2018年10月、コンドミニアムホテル 名護リゾート「リエッタ中山」がオープンしました。 観光土産品店が、ホテル開業に至った理由は、一言で言うと「観光業の変化」です。 観光業の変化とホテル誕生までを数回にわたり記載していきます。 団体旅行から個人旅行への変化沖縄の観光業は、1974年に行われた沖縄国