単位元の向こう側

0から1を生み出すのは難しい、というのはよく言われる話だ。
ビジネス界隈では、1を10にする
なども耳にする。

基本的な演算には、加法と乗法があり、ここでの「0と1」は本質的に異なる。
それは、基準の違いだ。
いわゆる、単位元と呼ばれている。

ざっくり説明すると、
単位元とは、その演算で"値を変えないもの"で、
加法における単位元は、"0"
乗法における単位元は、"1"である。
例えば、
2+0=2であるから、足し算では"0"を足しても値を変えない。
2×1=2であるから、掛け算では"1"を掛けても値を変えない。
このような具合だ。

さて、それぞれの演算での単位元はなんとなく理解したところで、その単位元の前後で演算結果はどのような振る舞いをするだろうか。

結論から言うと、「増減」が決定する。

単位元は基準であるため、
それを上回れば増加し、下回れば減少する。
(ただし、掛け算では掛けられる値が正に限る)
0より大きいものを足せば増えるし、小さいもの(マイナス)を足すと減る。
1より大きいものを掛ければ増えるし、小さいものを掛ければ減るのである。

0を1にする(加法のイメージ)
1を10にする(乗法のイメージ)
これは、単位元=基準を超える事として捉えることが出来る。

日々の何気ない生活も、少しでも物を片付けず出しっぱなしにすれば即座に散らかっていく。
逆に、少しでもキレイにすれば、その部屋はだんだんとキレイになっていくだろう。
食事や睡眠、健康に関わる事などあらゆるものに置いて個人の基準を少しでも超えていればどんどん良くなっていくのではないか。

昨日より今日、今日より明日、日進月歩、日々精進。

より良い明日は、単位元の向こう側にあるのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?