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コロナ禍で進行した顎関節症にボトックス治療

1週間前のことになりますが、久しぶりにいつもお世話になっている日本でのかかりつけの歯科の先生を訪ねました。
カナダのBC州ではアメリカと違い、日本と同じように健康保険があり、医療費は基本的に無料です。(薬は有料)
一方で、日本と違って歯科治療が完全に自費診療となります。
私は、ありがたいことに職場からExtend Health Careという自費診療分もカバーしてもらえる保険があるので、カナダでも定期的に歯のクリーニングや定期チェックなど行っていました。
ただ、虫歯の治療に関して、どうもカナダと日本で治療基準が違うことが気になっていたので、今回日本帰国に際し、ずっとお世話になっている日本の主治医の先生のところに相談に行ったところ、虫歯よりもさらに重大なことが発覚!

元々、軽い顎関節症があり、コロナ前から人よりも開口量(口を開けられる大きさ)が小さいことはわかっていたのですが、このコロナ後遺症で闘病していた1年半の間に異常に小さくなっていることが判明したのです。
測定したら開口量が2.5cm(通常上下中切歯切縁間で平均値38~40mmが評価基準)。
コロナ前の記録では小さめと言っても、35mmほどはあったので、1cmも開かなくなっていました。

”これではハンバーガー食べるのも大変じゃなかったですか?”

と聞かれましたが、そもそもこのコロナ後遺症になってから食事も満足に作れないし、食欲もないし、起きれず、ハンバーガーのような大口を開けて食べるような食事はする機会がなかったせいか、余り気がついていませんでした。

ただ、気がついていたことは、私の場合にはコロナ後遺症としての筋肉痛の症状が、上半身では右半身がメインにあって、それに関係する症状なのか、Covid罹患直後から、頭部においても、右のみ側頭筋から咬筋、顎関節まで痛みがありました。

また、コロナ罹患前から、元々睡眠中の食いしばりや顎関節症があるために、睡眠時に装着するマウスピースを作成していて、装着して寝てはいましたが、コロナ後遺症で胸の筋肉の痛みがあったり、辛い時には、さらに歯を食いしばる癖が増していたようで、ここ1年は、常に右側の咬筋や右の顎関節に慢性的に痛みがある状態でした。

しかし、そこまで開口量が変化するまでに影響していたとは、自分でも全く気がつかず。外科医的には、これだけしか開口量がないと、いざという時に人口呼吸器のための呼吸のチューブを挿管するのが難しい患者になってしまう!と心配にもなりました。

先生には、自己開口訓練を教わり、頑張るように言われましたが、1週間やってみたものの、痛みでなかなか思うように口はあきません。

このままでは、どんどん悪化してしまうし、今一番つらい不眠や起きた時の倦怠感に、この寝ている間の食いしばりが影響しているのではないかと考え、保険外診療で咬筋ボトックスをお願いしました。

これは歯を噛みしめる筋肉(咬筋)にボトリヌストキシン(ボトックス)という製剤を注入することで、脳から筋肉を動かすように指令を伝える神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌を抑え、筋肉を麻痺させます。美容医療でよくおでこや目尻の筋肉を動かさないようにすることで、シワができなくする治療で知られています。
私のメインの目的は、咬筋を麻痺させることで余計な噛み締めさせないように、顎関節を緩める作用を期待してのものですが、美容目的でエラを小さくするためにする方もいます。

注射は、噛み締めて一番咬筋がモコッとした部位、左右2か所ずつに行いました。30gというかなり細い針での注入になるので、痛みはそれほどでもなく、約5分ほどで治療終了。

昨日の施術で、効果は2-3日後からと通常は言われますが、今朝起きた段階でいつもあった、右の顎関節の痛みがなく、普段より深く眠れた気がします。また、今日の段階で昨日の段階では2横指だったのが、3横指に!

既にかなり快適になりました。
やる前には、お値段的にひよりましたが、これで3~5ヶ月痛みなく暮らせると思うと、結果として大満足です。

ちなみに、私のようにコロナ禍で顎関節症が悪化したという報告は医学論文でもありますが、ちょうどニュースにもなっていたようです。

ブレインフォグで頭があまり働かなくて、乱筆乱文ですみません。もしかしたら、お役に立つ方のために記録しておきます。

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