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新型コロナウイルスにより世界中の人々が迫られるレジリエントな暮らし

このように世界中が一つの要因によって制限ある生活を迫られることが、過去にあったのでしょうか?第二次世界大戦でさえ、このように世界の隅々まで影響があったのかどうか。少なくとも、私たちの世代では、経験したことのない世界であることは確かです。世界各地で起こる紛争や難民問題、9.11同時多発テロや3.11東日本大震災でさえも、その現場以外の人たちにとってはテレビの向こうの世界の話と映っていたことでしょう。今回は世界各地で起こっている医療崩壊や封鎖で誰もいない街の様子が、そのまま私たちの住んでいる地域でも同じことが起こっている。すべて共通のウイルスによって。

新型コロナウイルスは最初は単なる風邪と同じ、ほとんどの場合軽症だと言われていました。様々な症状が明らかになるにつれ、糖尿病などの基礎疾患のある人、喫煙者などで呼吸器系に疾患を持つ人などが重症になりやすい、重症になると多臓器不全になる、などのことがわかってきたようです。まさに、生活習慣病や喫煙による呼吸器系の疾患など、現代病を持つ人をねらったウイルスにも見えます。私たちの生活習慣を改めるよう、いさめているようにさえ見えるのは、単なる偶然なのでしょうか。

発生したのは中国・武漢でしたが、最も感染者や死亡者が多いのは、人種のるつぼと言われ様々な人種が集まるからこそ世界で最も画期的な街であったニューヨークや、様々な民族が入り混じるヨーロッパの都市であることも、私たちのこれまでの経済や文化の発展のあり方を根本から見直すきっかけになりそうです。これだけの多様な人々が共存していることが、ニューヨークやヨーロッパの都市の強みでありダイバーシティであったのに、ウイルスはそこをやすやす攻撃してきました。

日本の死亡者が比較的少なかったことが、”ファクターX”と言われて不思議がられていますが、海外の都市から比べると、清潔さ、人々の画一的な行動習慣(例:マスクや手洗いをする人が増える)、統制のとれた社会基盤(例:政府から言われたことは守る人が多い)など、社会的な安定とは無関係でないような気がします。

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