MIDIキーボードのベンド部故障時の対策

DTMを初めて7年以上経ち、MIDIキーボードの故障(ベンド部)に2回も遭遇したので情報を書き残しておこうと思います。

私の場合、MIDIキーボードの故障原因は全てピッチベンドによる物でした。故障時の誤動作としては、ピッチベンドホイールを操作していないにも関わらず、勝手にピッチベンドのMIDI出力が送信されるというものです。 これは定期的に送信される為、手動でホイール操作して数値を戻したとしてもまたすぐに狂ってしまいます。困ったものです。(モジュレーションでも同様の故障は起りうると考えられます)

これらの故障に関して、修理時に役に立つかもしれないのでまとめてみます。

以下、私が遭遇した故障個所

一つ目: ロータリーエンコーダ部の故障(Novation Impulse49)

ロータリーエンコーダとは、回転を測定し出力するセンサーらしいです。 大抵のMIDIキーボードのベンド部にはこの機械が使用されており、ホイールを回した角度に基づいて数値をMIDI出力します。 ピッチベンドホイールはホイールから手を離すと中央に戻り、モジュレーションホイールは手を離しても戻りません。当たり前ですね。 ですが、ピッチ部もモジュレーション部も同様にロータリエンコーダが使用されており、ピッチベンドが戻るのは単にバネが付いてるにすぎません。 なのでこれら二つに差は無いと言えるでしょう。

画像1

最初に遭遇したベンド部の故障はこのロータリエンコーダが原因でした。 つまり、ロータリエンコーダを交換すれば直るという事です。

対策

Impulse 25という下位のモデルを中古で購入し、ロータリエンコーダを交換したところ直りました。 またどのMIDIキーボードでもモジュレーション部と共通のはずなので、モジュレーションホイールを使わないという人はそちらと交換するのもアリでしょう。 そんな人がいるのか謎ですが…。 またこういった修理に知識がある人は市販の汎用ロータリエンコーダを購入して使用する事も可能かと思います。

二つ目: 基盤(?)の故障(nektar IMPACT GX49)

基盤と書きましたが正直謎です。 というのもロータリエンコーダの例があった為最初は真っ先にそれを疑いました。 しかし内部のベンド部と基盤部の接続をまず遮断して、テストをしたところ何故かピッチベンド出力が勝手にされるという現象が発生して意味が分からず困り果てました。 今も困り果てています。 

ただMIDIキーボードという製品は内部構造が極めてシンプルな為、他の部品を疑うともはや基盤しか考えられません。 他にあるとすればデバイスドライバーとか…? 再接続、デバイスドライバーの再インストールも当然しましたが解決しませんでした。 さて、基盤やソフトウェア部になるともう手が出せません。 泣くしかない。

対策

対策というか一時的な対処法なのですが、こうなるとピッチベンド部の出力を何らかの形で遮断するしかありません。 ただ、内部のケーブルを外してもピッチベンドが出力される為、PCサイドからフィルターを掛けてやる必要があります。

色々考えたのですが、結構シンプルに出来ました。 DAWソフトには「MIDIフィルター」という機能が搭載されている場合が多いようです。 私の場合はCubaseを使っているので「環境設定」→「MIDIフィルター」と行き、スルータブのピッチベンドにチェックを付ける事でDAWに入力されるピッチベンド値をカットする事が出来ました。 当然ピッチベンドはもう使えないので、新しく買うまで我慢するしかありません。 

画像2

終わりに

実は、nektar IMPACT GX49の故障に関しては対処できないので販売店を通して修理依頼をメールで出しました。 しかし、返ってきたメールにはGX49を買った時とほぼ同額の値段が提示されており、さすがにボッたくりすぎて泣くどころか笑ってしまいました。  嘘です笑ってないです。 アホか。

てか、1万のMIDIキーボードも3万のMIDIキーボードもベンド部貧弱過ぎではないですか? 作ってる人反省してください。以上。    

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?