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115.国際フェスティバルのもう一つの「顔」

(毎年、夏の夜に世界遺産で開催。任地の風物詩となっている。©️Teboursouk photography)

6月末から12日間、近郊の世界遺産・ドゥッガ遺跡で国際フェスティバルが開催されます。
チュニジアの著名歌手だけでなく、今年はシリアやパレスチナからも来るようです。

深夜の移動はできないため、私は行けませんが、コンサートは22時開始、真夜中まで盛り上がるとのこと。

会場が2000年以上前の劇場(かつ世界遺産)というのが凄いですね。

このお祭りは夏を彩る娯楽ですが、もう一つ見逃せないのが「社会への不満を表現する場」でもあると言う事です。

チュニジアだけでなく、中東諸国は言論の自由が制限されており、特に政治批判は弾圧されます。メディアの情報も統制されています。

不満はあるが表立って言えないため、劇場やサッカーチームの応援などに合わせて、皆で表現するようです。

※赤信号みんなで渡れば…の精神を感じます。

以前記事にした通り、チュニジアの歌は社会問題を扱うものが人気のため、劇場で大合唱することが「不満の意思表示」とするようです。
(純粋に音楽を楽しむ人もいるとは思いますが)

日本ではまず考えられないコンサート参加の動機に、社会の違いを実感しました。

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