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106.「アジア人」について回るもの

(津波のような雲)

「バス停にアジア人が居たよ!」と、スタッフが声をかけて配属先に連れて来た方は、香港からの観光客でした。

アジア人でも国により全然違うことを説明しましたが、この距離感とお節介?がここの平常運転です😅

チュニジアでは、日本人どころかアジア人が珍しいので、自分は「異邦人」という事実を日々実感します。

日常で感じるのは、主にこの2つです。

1.「有名税」を毎日払っている

私のように一般人であっても、「芸能人のように毎日注目される」と言えば想像できるでしょうか。

日々、注目に晒されます。
主なものとしては以下です。

・街中の「粘りつく」視線
歩行中にすれ違う場合、大抵は一瞥で終わると思いますが、視線が外れません。遠くに見える時から、すれ違った後まで目で追われます。

顔見知りになるとなくなりますが、見慣れない人はまずこれです。

・(わざわざ)近寄ってくる、声をかける
一旦視界に入ると、道の反対側でも、何かしていても(友人と話す、遊ぶ等)こちらに寄ってくる人が「かなり」います。大抵は興味本位であいさつをする、または眺めるだけなのですが、こちらがランニング中でもお構いなしです。
放っておいて欲しい時にも来るので、どうしても気疲れがあります。

既に記事にしましたが、馬鹿にしてくる人はほぼ居ないのが救いです(ゼロではない)。

・少し離れた場所からチラ見、ひそひそ話
・写真をせがまれる、またはこっそり撮られる
・物乞い

これらには、「ただの一般人なんだから勘弁してー!!」と思うのも無理はないですね。
アジア人=外国人=金持ちという先入観もあるようです。この手の物乞いはチュニジアに限らないですが。

残念なのは、話しかけて歓迎するかと思わせて、金をせびって来るパターンです。フレンドリーな人は多いですが、簡単に信用してはいけません。

住所もすぐに知れ渡ります。これは田舎の”宿命”かもしれませんが、だからと言って嫌がらせ等はないことが救いです。警戒は必要ですが。

首都や観光地ではここまでありませんが、チュニジアをはじめ、日本人が珍しい地域に行く方は、「有名税」とそのストレスは「毎日じわじわある」ものです。下手したら、その蓄積がノイローゼや引きこもりになるので、理解した上で自分なりの対策を考えておいた方が良いと思います。

2.安全は「紙一重」

任地は治安が安定しており、これまで身の危険を感じたことはありません。

しかし、何か起きた場合、自分の身に直ぐ危険が迫って来るだろうな…ということは分かります。

人混みの中にいても目立ってしまうため、デモなどで群衆の敵意がアジア人に向いたり、テロ組織が誘拐を企てたりした場合、ひとたまりもないなと思います。

※チュニジアでは、テロ組織が潜伏しているとされる地域があり、私の県に隣接しています。
任地でも、6年ほど前に組織の一員が逮捕されたことがあります。

幸か不幸か、注目があるからこそ警戒心も働いているので、このまま何もないよう慎重を期すのみです。

とは言え、目立つのは悪いことばかりではありません。

・外国人と分かるので、仏語や英語を話そうとしてくれる。外国語に興味が出てくる
→配属先での活動にも繋がるので好都合です。

常連でなくてもすぐ顔を覚えてくれる
→何回か通うとサービスしてくれます。ありがたや。

ということもあります。
目立つことが避けられないなら、その立場を利用させてもらうくらいの気持ちで良いのではと思っています。

これも、日本に居ただけでは得られない経験の一つですね。

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