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読み聞かせ ダイナマイトを発明したノーベル


アルフレッド・ノーベル

いまからおよそ180年前、スウェーデンのストックホルムというまちに、アルフレッド・ノーベルという男の子が産まれました。

そのころアルフレッドのお父さんはたてものをつくるしごとと、もうひとつ、いろいろなものを発明する「発明家」という2つのしごとをしていました。

けれどもアルフレッドの家はとても貧しく、まいにち食事をするお金にも困っていました。アルフレッドには7人の兄弟がいましたが、兄弟がびょうきになってもびょういんへ行くお金もなく、食べ物も買うことができなかったので、3人の兄弟は死んでしまいました。

それでもアルフレッドのお父さんはかぞくのために発明のしごとをがんばっていたのです。

アルフレッドは、そんなお父さんのしている発明や研究を見ることがとても好きでした。
アルフレッドは、お父さんからまいにち化学のことをたくさん教えてもらい、自分でもいっしょうけんめいべんきょうするようになりました。

とくに興味をもったのはものがばくはつというげんしょうでした。

「ボーン!」

という大きな音とともにモノがばくはつするのがとてもおもしろかったのです。

「どうしてモノはばくはつするの?」

「ばくはつする薬はどうやってつくるの?」

などなど、知りたいことがたくさんあったのです。

アルフレッドはわからないことを何でもお父さんにきいていました。

アルフレッドのお父さんは、いつもわからないことを夢中になって聞いてくるアルフレッドに、
もっともっといろいろなことを教えたいとおもいました。

そしてある日、お父さんはがんばって機雷(きらい)という武器を発明しました。
機雷というのは、水のなかで爆発して船や潜水艦をしずめる爆弾のことです。

その機雷を発明したおかげで、アルフレッドの家はまたたくまにお金持ちになりました。

ちょうどロシアで「クリミア戦争」という戦争がおこり、機雷が飛ぶ様に売れたのです。

アルフレッドの家はお父さんの発明のおかげでお金持ちになったので、お父さんとお母さんは子供たちのべんきょうを見てもらう家庭教師の先生にきてもらうようになりました。

家庭教師の先生は、アルフレッドがとても勉強がすきということに、すぐに気が付きました。

「アルフレッド、化学は勉強すればするほどむずかしくなるけど、もっともっとやってみる?」

「むずかしい化学の実験には、むずかしい算数も勉強が必要だけど、やってみる?きっとお父さんのようにすばらしい発明ができるようなるよ。」

先生は、まいにちどんどん新しいことを教えてくれたので、アルフレッドの化学や算数のちしきはあっという間に増えました。

そして、もうひとつアルフレッドは外国語のべんきょうもとてもすきだったのです。

先生のおかげで、みるみるたくさんの外国語を知るようになりました。

「アルフレッド、もう英語ができるようになったから、もっと他の国の言葉を勉強してみますか?」
先生にそう言われて、アルフレッドはとてもわくわくしました。

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