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WEBマンガの作り方(第1回)

はじめまして&こんにちは。いるかMBAの田中裕久です。

今回から始まるこのコラムは、16年間マンガ教師をしてきて、最近は実際に連載用WEBマンガの編集・制作をしている私が、特にデビュー前、あるいはデビューしたけれども連載がなかなか取れないマンガ家さん・マンガ家志望者の方に向けて週に一度お送りするご連絡です。

まずは、自己紹介をしましょうね。私は田中裕久と申します。

元々は大学院で江戸時代の俳句の勉強をしていました。ただ、色々と不思議なご縁があり、専門学校で文学を教えることになりました。そして、だんだんと実際のマンガの企画・ストーリー・キャラクターなどについて教えることになりました。16年前のことです。5年間、マンガの専門学校でそのような講師を務めながら、生徒と一緒にとても沢山の投稿用の短編マンガを作りました。

生徒たちが持ち込みをした後の編集者さんたちのご意見、アドバイスをフィードバックしてもらいながら、「なるほど、イントロが長いと編集者はテンションが下がるのだな」とか、「40ページのマンガにキャラクター4人は多すぎるな。感情移入ができない」とか、「そもそも、感情移入ってなんだろうね(WEBマンガでは、実はこれがとてもとても大事です!)」というようなことを、生徒たちと話し合い、ノウハウのようなものを作りました。

大学院で研究の真似事していたおかげで、生徒たちが描きたい作品・実際に世の中で売れている作品を分析し、そのよいところを短編マンガにいかしつつ、精度を上げて行ったのです。

生徒たちが大体どのジャンルでも、どの雑誌でも実績が残せる、例えば「ヤングジャンプ」で3人の生徒それぞれが立て続けに月間ベスト賞がもらえたり、年間7人ぐらいのデビューが出たり、マンガが短期間で上手くなるコツが掴めたりして、11年前に、日本で初めてのお月謝制マンガ教室「いるかMBA」を立ち上げました。

当時は、マンガを教える機関が、年間100万円の学費が必要な全日制の専門学校(一応、土日に社会人に向けた夜間学校もありましたが)しかなかったので、特に大学生や社会人の方と、週末にマンガ作りを学び、デビューを目指す、という教室を作ったのです。

このコンセプトは、非常に当たり、東高円寺の教室はすぐに生徒でいっぱいになりました。私は30人ぐらいの社会人や大学生の生徒さんと一緒にマンガを作り、おかげさまでとても多くのデビューや受賞者を出しました。今でも連載マンガ家として活躍している教え子が沢山います。

この教室を作って一番よかったのは、当時33歳の私が、とにかく絶対に実践的で良い授業・その通りにやれば結果が伴う授業をしないと生徒があっという間に減る、という環境に身を置けたことです。私は、10年間、とにかくひたすら生徒たちがどうやったら短編マンガが作れるかを考え続けました。

おかげさまで、10年間で4冊のマンガの描き方本を作り、海外にも翻訳されたりしています。アマゾンでは、ひどいレビューもありますが、そんなレビューを見ても、個人的に傷つかないのは、「このやり方をすれば、実際に受賞やデビュー者がガンガン出ていて、とにかく実践的である!」と心から信じられる生徒の活躍のおかげでした。

さて、そんな私は今もいるかMBAで週に1度は新規の授業をしているのですが、5カ月前に大きな転機が訪れました。それは、某編集プロダクションで、某WEBサイトでの連載に向けた職業マンガ編集者を始めたことです(ここらあたりは、関係者の方の了承が取れたら具体的にしたいとは思っているのですが)。

私は興奮に打ち震えました。と言うのは、もしも私がここでとても売れるマンガが作れれば、私が16年間、文字通り人生を賭けてやってきたことが本当に意味のあることになるし、逆にここでまったくのヒットが飛ばせなければ、私がやってきたことはしょせん道場剣で、アマチュアをプロにするだけのものだった。ということになります。

実は、結果は、まだわかりません。最初の連載がまだスタートしていないのです。

その結果などは、おいおいご説明していきたいのですが、とにかく私はこの5カ月間WEBマンガを読みまくり、「ここの部分は紙のマンガと文法が違うな」とか、「このマンガサイトにはこういう企画を出すと喜ばれるな」といったことがかなり具体的にわかるようになりました。

なので、現在進行形で、みなさんと一緒に「WEBマンガの作り方」を考えていきたいのです。目的は、「実際にこの通りに描いてみたらWEBで連載が取れた」です。

私は合理主義者だし(お酒を飲むと変わりますが)、意味のないことは絶対やらないと思って16年間、いわば修行をしてきました。コメント、がんがんください。明らかにディスっていたり、ネガティブなものでなければ、私はそれを真摯に受け止めたいし、みなさんと一緒に、より高度で売れるマンガを作っていきたいのです。

という訳で、このコラムは毎週金曜日に更新しますので、ぜひごひいきにしてください。よろしくお願いします。

2020年2月28日
隣りのおじさんのタバコが異常にけむい船橋ドトールにて
田中裕久

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マンガ教室「いるかM.B.A.」主宰/マンガ編集者/マンガの作り方講座アプリ「drill(ドリル)」監修 https://drill.5thfloor.co.jp/ noteでは『30歳から目指すマンガ原作者』を連載しています。
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