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#20 新興宗教2世信者でした③

母との関係

私が排斥された後、母はとても悲しんでいました。通常、排斥された人と信者は交流を持ってはいけません。挨拶もしてはいけません。
しかし、当時私は未成年だったので、その後も普通の親子としての関係が続きました。

結婚すると母に伝えた数日後から母の様子がおかしくなり、私を避けるようになりました。
何かあるならハッキリ言って!
というと、もうあなたとは親子の関係ではないと思って。と言われ、何があったのか理解しました。

私が結婚するとなった時、会衆(地域ごとのグループ単位)の長老からそろそろ私との関係を考えないといけない。と助言があったようでした。

母はとても苦しそうでした。

それからは、私が実家に行くと母は出かけてしまいます。話しかけても無視されます。
LINEもブロックされています。
でも私は、母の態度と母の望む関係を受け入れていないので気にせず実家に行くし、話しかけます。

父経由でお願いすれば(直接お願いする手段がないので)孫の面倒は見てくれるし、夫とは話します笑

夫の両親(インド人)は来日した時、母に

Kikiと話をしてください。世界中どこの宗教でも家族を捨てろ、という神の教えはないはずです。

と、ものすごく真っ当なことを言っていました。

なぜ私だけ縁を切られたのか

弟と妹はパプテスマ(洗礼)を受けていませんでした。パプテスマを受けていないということは、まだ未熟で神の教えを完全に理解せずに離れて行ったことになります。
パプテスマを受け、辞めると、神の教えを理解した上で離れて行ったということで状況が変わります。

私は母を喜ばせたと思い長居してしまったばっかりに、母から縁を切らることになってしまいました。

母への思い

普通の親子関係に戻りたいと思いますが、向こうが頑なで無理なことはわかっています。
向こうも私がエホバの証人として戻ってこないことを頑なだと思っているでしょう。
今更、母にエホバの証人をやめてほしいとは思いません。
だって、30年以上、母にはその組織の中にしか友達、仲間はいないんです。
今更辞めて、友達もいなくなって、という老後を過ごしてほしいとは思っていないです。
納得いかないことはたくさんあるけれど、母なりに一生懸命だったことは理解できます。

宗教について

私自身は宗教はもう懲り懲りです。
絶対に関わりたくないです。
と言って、ヒンドゥー教徒のインド人と結婚してしまい、うっかり籍上はヒンドゥー教徒になってしまったわけですが。。。
(ヒンドゥー教徒の配偶者と結婚するにはヒンドゥー教徒にならなければいけない)

しかし、そこで気がついたのはヒンドゥー教はとても寛大な宗教だ。ということです。
厳しい教義で信者を、束縛したりしないです。
禁止事項を設けるというより、考え方を提示し個々人が考えて行動する宗教というか。

何か自分の中の指針、軸となるものという意味で宗教を持つことは悪いことではないと思うのですが、あまり厳しいルールのある宗教だとただそれに従うだけで、考えることをやめてしまう、考える能力をも奪ってしまう恐ろしいものだと思います。

おわり

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