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好機をつかむ

運をよくするには好機を感じる力とそれに見合った行動を取る必要があります。その辺りのメカニズムを知る事で人はいくらでも成長できます。

運と機

自分自身の運と機について判断しなければなりません。一生涯にわたり運と機が強い人はいません。必ずどこかで『このところうまく行かないな』と感じる時期があります。そういう時は無理をしない方がいい。

人間にはバイオリズムがありますから、それが落ちている時は何をやってもうまく行かない事があります。『運』や『機』を図るなんてまるで神頼みの世界と思うかも知れません。そんなものに頼らなくても自分の力を信じて、ぶつかって行けばいいんやないかと思うかもしれません。

しかし、この世には人間の力では測り知れない人知を超えたものがあります。なんともしようがない様な出来事が起こる時があります。そのような人間の手に負えないものに対しては、いくら考えても答えは出ません。『天』に委ねるしかありません。

この世に『天』という絶対の存在があると信じるならば、そして天の啓示があらゆることに通じて答えを示してくれると思えば、『運』や『機』に任せてみるのも一つのやり方だと思います。

『機』とは物事が変化する兆しや物事が動き、変化する前の機微と言う意味です。いわゆるバタフライ効果です。物事が動き、変化する前には必ずといってよい程、前兆が現れます。それを見つける洞察力と直観力を身に付けましょう。

好機をつかむには

その一つ目は、あらゆる事に素直である事です。素直になって自分を取り巻く森羅万象あらゆるものを受け入れて『今は果たして好機か否か』を吟味する状況を作らなくてはいけません。『天』の存在を認めず、『好機なんて自分で作るものだ』という人は、その時点で素直に全てを受け入れている人と差がついてしまいます。松下幸之助さんは『素直な心で皆に学ぼう』と社員に教えていました。

二つ目は達成しようと考えている目標が明確かつ、その具体化の為に最大限の努力を続けているという事です。その人に取って好機かも知れない事が他の人にとっては好機にあらずという場合は多々あります。

どうしてそれが好機だと分かるのかというと、その人が常にはっきりした判断基準を持っているからです。『好機はそれが去ってしまうまで気付かないものだ』とも言われますが、好機を逃さないように日頃から求め続けている事が重要です。

三つめは何事にも好奇心を持っている事です。例えば二つの事象が起こった時、最初は全く関係ないと思っていたのに、視点を変えてみるとそこに密接な関係がある事が判るようなケースがあります。様々な視点で全てに好奇心を持って受け入れ、考えてみる事が大事です。

次に、日頃から起こる様々な出来事について『これは自分に取って好機か否か』『会社にとって好機か否か』と考えてみる習慣を身に付ける事です。その為には日頃から中国古典などの勉強を通じて自分の主体性を確立するように努める事が大事です。そして直観力を養い、何が自分に取っての好機なのかを判断できるようにしておく必要があります。

天によって作られた好機に乗る

素直・謙虚・誠実

素直・謙虚・誠実という要素は全ての階層の人にとって大事です。論語に『下問を恥じず』とありますが地位が上の人が目下の人に聞く事を恥としない。そういう雰囲気を作る事で部下も分からない事を進んで上司に聞いて教えを乞うようになります。指示待ち族を減らせます。

中には『そんな事くらい自分で調べろ』という上司がいるかも知れませんが、そう言われたら自分で調べればいいのです。その上司の言葉には『そういう質問は自分で調べた方が勉強になる』という判断も含まれているからです。

たまに最初は素直だったのに成果を出して自信をつけると聞く耳を持たなくなるような人がいます。そういう人は自分の設定した目標に到達したからもう十分だと思っているのです。その結果として自信が驕りに変わってしまいます。

『驕れる平家も久しからず』と言いますが、人間は誰でも同じような失敗をするものです。驕りを持った段階でまだ伸びる可能性があったとしても、成長はそれで止まります。

自信とは自分の掲げた目標を一つ一つ達成していく中で生まれてくる自らに対する信頼です。成長する人は何度成功しても次の目標設定を行って更に新しい事に挑戦します。常に新しい目標があり、それに挑戦してクリアする気持ちがあります。決して現在のレベルの自分に満足する事はありません。だからそういう人はどんどん伸びていきます。

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