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子供の教育には自由と責任を与える事が大事です。新入社員教育も同じです。

子供や新入社員を教育する時は簡単な課題から始める事と、自由と責任を与える事が必要です。どんなことでも自分で考えて実行し、経験を積まないと上手くはなりません。

子供に自由と責任を与える

子供は成長し、やがて家を出ます。何もできない赤ちゃんがいつの間にか大人になり、親の目の届かない所でビールを飲んだりセックスしたりするようになります。そんな子供が成長するペースに付いていく事が子育てには必要です。子供の成長に合わせて、より大きな自由と責任を与えるのが親の役目です。代わりに手を出したくなる事も多いでしょうが我慢しましょう。

自分で目玉焼きを作らせて、自分で木工作品にペンキを塗らせなければなりません。子供に自由と責任を与えるのは、微妙なバランスが求められる難しい仕事です。手に負えないほどの責任を与えてはいけませんが、いつまでも子ども扱いしても成長が遅れます。

最初に目玉焼きを作らせたり木工作品にペンキを塗らせたりする時は失敗する事を覚悟しなければなりません。フライパンの外に玉子を落とすかもしれないし、作業場の床にペンキをこぼすかもしれません。

その惨状を見ると『まだムリだ』と言いたくなってしまうでしょう。しかしまともな目玉焼きが作れるようになるには、玉子を何個か無駄にしなければならないし、ペンキがきれいに塗れるようになるにはペンキ一缶をぶちまけるつもりが必要です。

親は子供が何でも最初から完璧にできる事を期待してしまいます。非現実的なのは親の期待の方です。成長とは失敗の連続なのですから。

ローボールテクニック

例えば意中の相手に思いを告げる時、最初から過去の経歴や年収などの個人情報は伝えません。先ずはいかに自分が魅力的な人間であるか自分の優れている点をとにかく丁寧に伝えます。この技術を心理学では『ローボールテクニック』と言います。

これは受け入れ易い要素を積み上げて行って、相手に承諾させた上で後から条件を釣り上げていくテクニックです。例えば居酒屋で『コース料理+飲み放題3000円』と言った触れ込みで商売が行われています。こうした案内に釣られて店に入った後で店員が『更に1000円プラスすれば・・・』と様々なサービスを追加で案内してきたりします。これもこの技法のひとつです。

要はキャッチボールする時に最初はキャッチし易いローボールを投げて調子を整えておけば、後は変化球を投げても相手がキャッチしてくれるわけです。

この心理実験を最初に行なったのはアメリカのチャルデニーという大学教授です。彼はまず『朝7時に研究室に来て、実験に協力してほしい』と学生に伝えました。この時に承諾した学生は全体の31%でした。後日、改めて『実験に協力してください』と学生に伝え、承諾を得た後で『朝7時に研究室に来てください』と伝えました。この時承諾した学生は全体の51%でした。つまり人間は自分が一度決めた決定に対しては責任を取ろうとするものなのです。

マイナス事項は相手が承諾後知らせるのはビジネステクニックですが、これは教育にも使えます。


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