見出し画像

管理しないで組織運営

様々な国で今注目されている『Teal』(進化型組織)とは出来る限り社内の管理を減らして社員全員が仕事に対しての目的意識と自分の仕事に対する自覚を持って自主運営するという組織形態です。

管理

そもそも管理とは、人を信じていない事から始まります。ダメな会社は何かミスがあると再発を防止するという目的の為にやたらと印鑑の数が多くなります。経営者の立場からすると管理部門や経理部門の人から『再発してもいいのですか?』と問われると『それは困る』と言わざるを得ません。なぜならそれは正論だからです。そしてまた一つ書類に印鑑の欄が増えます。

管理は働きが悪い人を少し働かせる事が主な目的です。例えば悪事を企んでいる人は元々それを隠そうとしますので効果は薄いです。そこで責任が自分に回ってこない様に管理や経理の人が考えるのが印鑑を増やす事です。また営業の中間管理職の人は、事あるごとに『ホウレンソウ』と言って普段の部下とのコミュニケーション不足を忘れています。

これを続ける事でトップランナー達はやる気を無くしていきます。更には管理される事に慣れてしまうと言われた事しかしない指示待ち族になります。そして、そのうち言われた事すらしなくなります。

管理職だからと言って部下を『自分だけのルール』や『固定観念』で縛り付け、そこから少しでもはみ出すと罰するというのは愚の骨頂です。仕事はあくまでも会社のものであり、ひいては社会のものです。中間管理職のつまらないエゴやプライドで仕事を進めてはなりません。

部下を信用するほど不思議といい結果がついてきます。仕事とはそういうものです。本来の正しい姿は『規律の中の自由』です。時にはアドバイスも必要ですが後は信じて任せると人は本来の能力を発揮するものです。経営者や部門責任者は本当に社員の人、部下の人の幸せを願い、いつくしむ心を持つ事が大切です。

『慈悲の心を持たず、理論やテクニックだけで人を使おうとしても、人は心から喜んで仕事をしないだろう』と松下幸之助さんはおっしゃっています。聞きかじりの経営学を盾に上から目線で説教などしていては部下のやる気を削ぐだけです。部下は人間です。理外の理を知るという事は大切です。管理職の人が第一にすべきことは自分の人格を研くことです。

経営者はどれだけ周りに有能な人を集めることができるかも重要です。その為には常に自分の人間的魅力を高めていかなければなりません。経営者の役割はいかに人物を集めて、その人たちに最大限の能力を発揮してもらえるように動機付け、方向性を与えるところにあります。

管理しない

フランチャイジーになりたい人はえてして独立心の強い人が多いものです。人に使われるのが嫌で自分でやりたいというタイプです。そういう人の場合、フランチャイズチェーンの大きな方針に反しない限り大元はリードをのばしてやるといい。

つまり自由に自分の意志で事業を行っている様に思ってもらう事が大事です。大元の方針に外れるようなやり方が目に付いたらボタンを押してリードを引き戻す。その出し引きの加減が経営をうまく回すコツです。

社内の場合も同じです。部下としては犬がリードの愉しくないのと同じように自由が無いというのは面白くありません。経営者や中間管理職に取って部下をうまく使う極意はそういう事ではないでしょうか。

いい仕事をすると売り上げが上がり、利益がでます。内部で事務をしている人でもパフォーマンスの結果が出ます。そこを見ていればいいのに、行動を管理するから社員のやる気が下がるのです。部下を信じていないので『今日はどの会社に行ったのか』とか『訪問件数は何社か』などを報告させます。

お客様情報の共有ならいいのですが、大抵は情報の共有というよりは管理の為です。管理ばかりされているとその内、言われた事しかしなくなり、いわゆる指示待ち族になってしまいます。

リードでペットを管理します。

そもそも管理しないと信じられないような人を雇ってはいけません。社員の行動管理ほど愚かしいものはありません。『管理』は往々にして仕事の出来ない中間管理職が自分の存在意義を示したいからやっている事が多いものです。やる気があって能力の高い人に対しては管理せず思いっきり走ってもらう環境を整えると会社は発展するでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?