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コミュニケーション能力の具体例とその悪用

コミュニケーション能力はリーダーとして組織をまとめたり個人的にも交際相手を作る上で是非とも必要な能力です。しかし世の中にはその力を悪事に使う人が存在します。気を付けましょう。

組織の中でのコミュニケーション

コミュニケーションを成立させるのは受け手です。内容を発する人、つまりコミュニケータではありません。彼は発するだけです。聞く人が居なければコミュニケーションは成立しません。

発信する人は受け手に何かを要求します。受け手が何かになる事、何かをする事、何かを信じる事を要求します。従って、何かをしたいという受け手の気持ちに訴える事が有効です。

コミュニケーションは受け手の価値観、欲求、目的に合致すると強力になります。合致しない場合は全く受け入れてもらえないか抵抗される事もあります。受け手が期待しているものを知らずにコミュニケーションを行う事はできません。期待を知って初めてその期待を利用できます。

このテクニックを悪用して主婦に集団催眠を掛け、高価な羽布団を売りつけるという商法を目の当たりにしたことがあります。そのグループの場合は近所の駐車場を借りてテントを張り、そこで朝からイベントを行ってクイズなどで主婦の喜ぶ安価な物を配りまくって得をしたと信用させ、夕方に高価な羽根布団を売るというものでした。当時、様々な商法があるものだと感心しました。

テレビなどで時々報道されているオレオレ詐欺なども、このテクニックを応用したものと言えそうです。

ソクラテスは説きました。『大工と話す時は大工の言葉を使え』コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しません。受け手の経験に基づいた言葉を使わねばなりません。受け手に理解されないような難しい言葉を使っている様では基礎から勉強すべきです。

何かを依頼する時

相手が男性の場合に効果的なお願いのポイントは『励ます事』にあります。ただお願いするのではなく『あなたなら完璧にこなせます』や『他の人では無理なので』等、お願いと一緒に相手を励ます言葉を伝えます。そうする事でやる気が生まれて普段以上に『頑張ろう』と思うようになります。

次に女性にお願いする場合は急なお願いは女性からの信頼度が下がるだけでなく、やる気もなくなります。こうした事態を防ぐにはお願いする理由を説明しなくてはなりません。また、いつまでにやってほしいのか期日やスケジュールを詳しく知らせる事も大事です。このような説明があれば多くの場合女性は願いに応えてくれます。

女性は周りからの評価や気に掛けられているかに敏感ですので、こまめに情報を伝える事や、気に掛けていますよと分かるようにアピールします。またこれは先ほどの羽根布団商法の被害者のほとんどがある程度年配の専業主婦であったことからも分かりましたが、女性の場合お願いに応えてくれた相手にはお礼が欠かせません。

いい関係を望む場合は、お礼によって『気にかけています』という表明をします。この様に人に動いてもらうには男女の違いを理解し、適した方法を使いましょう

運命の人

恋愛や結婚相手について『運命の人』にはなかなか巡り合えません。そう嘆いている人は多いのではないかと思います。でもそれは演出によって作れる可能性があります。

まずは相手と連絡先を交換して、相手から電話を掛けてもらいましょう。『連絡ください』とか『~についてお電話頂けますか?』等理由は何でもいい。とにかく相手から電話を掛けてもらうというのが次の段階です。そして相手からの連絡を待ちます。

電話が来たら第一声で『今、電話しようと思っていた所です』と言います。ポイントは『今掛けようとしていた』と装う部分です。

こちらからすると偶然ではないのですが、相手には偶然と感じられます。このような偶然の一致を見つけると人間は相手に好感を抱く傾向があります。欲しいと思っていた文房具を偶然、相手が持っている事を知ったり、休日に街で見かけたりするなど、小さな偶然が重なって行けば行くほど相手は『運命の人』と感じてしまいます。

キエフのナイトクラブにて

偶然を積み重ねる事で相手は運命の人だと勘違いします。初めから結婚詐欺を目的としてこれを実行する人がいますので、あまりにも偶然が続いた時には男女とも気を付けるようにした方がいいでしょう。

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