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お金の話

世間ではお金が物やサービスの価値の基準になっている場合が多く、長い間、自分を含めて誰かを喜ばせる事に価値を置くボランタリー価値が軽視されてきました。ところが今になって、インターネットが発達し、多くの便利なアプリが無料で使えるなどお金とリンクしないボランタリー価値が見直されるようになりました。そこでお金について考えてみました。

お金の話

お金は使った時にその効力を発揮します。お金のひとつの側面として、自分や誰かを喜ばせるという事があります。つまり誰かを喜ばせる事でお金は、『生き金』に変わります。

中には『お金は油断するとすぐになくなる』とか『お金を稼ぎたいと思うのははしたない』とか考える人がいますが、そのように感じているうちはお金に恵まれる事は無いでしょう。お金を『使ったら無くなるもの』ではなく『かけたら人を幸せにする魔法の粉』くらいにとらえ直してみるとよい。そして例えばお金を寄付したり誰かにご馳走したりして、人に喜ばれる経験をしてみるとよい。そうするうちに『誰かの為にお金を使うのはすごく楽しい』という事が感覚的に分かってきます。

すると健康的に『自分はもっとお金があってもいいし、お金が欲しいな』と思えるようになってきます。『もっとお金を得るにはどうしたらいいのか』を考えるようにもなります。そのように考えると、『人を喜ばせる人がお金に恵まれる』という社会の法則が分かります。

誰かを喜ばせる事でお金が入り、そのお金を使う事で自分や他の誰かを喜ばせる事ができる。この循環がいい人ほど人生が楽しくなります。お金を手元に貯めておかずにとにかく自分と他の誰かの為に使う事を意識しましょう。全財産を3年位で使い切るくらいの計画でプレゼントするとか、学びたいと思う事につぎ込んでみてはどうでしょう。

ご馳走する人には『運』が付きます。人は自分の為に何かをしてくれた相手に対して好意を持ちます。例えばスーパーでチーズ一切れ試食させてもらっただけで、『買わなければ』という気持ちになるのと同じように、一回ご馳走になると、その人を嫌いになるのは難しいものです。これを心理学では『返報性の法則』と言いますが、『運』という観点からみると、単にそれだけではない力が働いています。

自分が楽しくなるからご馳走していると、相手は『今度はこの人に何かしてあげたい』という気持ちを起こさせます。例えば何かいい情報が入ってきた時に『あ、この情報をあの人にあげなければ』と思うようになります。それはすぐかも知れないし、一週間後、一年後、3年後かもしれません。仕事とは関係ないところでご馳走したのに、結果的に仕事で役立ってもらえたという事もあります。運とはこういう事の積み重ねで作られます。

『ご馳走する』と口でいうのは簡単ですが、実際には難しいところもあります。最初のうちは『一緒に食事をしてもいい』と相手に思ってもらえるくらい魅力的な人間になる事を目指しましょう。

独身者の場合には異性を一人だけ誘うと、デートだと思われて警戒されるかも知れません。そんな時は複数の人を一緒に誘うか、お茶をご馳走するぐらいから始めるといいでしょう。

人はあまり親しくない人と食事を共にしたくありません。でもお茶くらいならあまり抵抗感を持たないでしょう。それが上手にできるようになったら人間関係作りのスタート地点に立てたと思っていいのではないでしょうか。

仕事の上でもある国の取引先にこれが上手な人と極端に下手な人がいます。やはり上手な人はビジネスも上手くいっているようです。また別の国のある民放TV局では多分ワイロを防ぐ目的があるみたいですが、直接取引先になる前に、社内に友人や親戚がいないかなど詳しく調査票に記入させられるところもあります。また日本からの手土産を渡すのに、職場で食べるお菓子ならOKというように、規制を設けているところもあります。

どちらにしてもあまり強制されると油が切れた機械のようで、ギスギスしますし、規制が無さ過ぎるとワイロが横行する事にもなり、難しいものです。人間の欲に関わる『お金』の扱いは課題としては奥深いですが、『生き金』を使う事で幸せに近づけるのは確かと思います。

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