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弱点の活用

先日69歳の誕生日を迎えました。心は20歳代のつもりですが、体の劣化は徐々に出てきます。外見だけを取ってみても、髪の毛はかなり減りましたし、脊柱管狭窄症による歩行姿の不自然な事、また臍の上にベンツ型の大きな手術痕がある事などは気にしても仕方ない事でこれらを活用する術が無いか考えています。

弱点の活用

弱点をうじうじと気にして隠していたのでは余計にコンプレックスが強くなります。いい事は自慢するけど都合の悪い事は隠そうとする。そういう発想ではいつまで経っても心が強くなりません。揺れない心なんて望めません。悪い事ほどオープンにするほうがいいでしょう。

心を開いて裸になって、自分の弱い部分をさらけ出す。ダメな自分を『ダメでもいいんだ』と心から認める。それが出来れば怖いものや不安が無くなります。自信は持たなくていい。自信は往々にして過信へと膨らんでいき、体勢を悪くします。自己中心になって他人の気持ちや場の雰囲気に鈍感になります。そしてツキを逃がします。

不安を無くせば心が揺れなくなり、冷静に場の流れが見えるようになります。自分の役割が分かり、対応を的確に素早く出来るようになります。その結果、ツキを呼び込む事が出来るようにもなります。弱点を自慢すればそれは長所に見られる事があります。平気で弱みを見せられる人間は周囲の関心を引き、場を明るくし、人間関係を円滑にします。

自慢話ばかりの人はこれと逆です。どちらが好かれてどちらに人が集まってくるかは明白だと思います。人が集まってくる人間には運も集まってくるみたいです。

空海の『天を褒める』

半年間の入院生活中に感じた事の一つですが、自分の体が今のような状況になったのは天によって書かれた筋書きによるものです。これを正面から受け入れてその事に感謝して、その事によって得られたもの即ち、天から与えられた使命に共感して、全うしようと思います。もし天に意志があれば、自分を生かそうとするでしよう。

これは空海が唐に渡って密教を伝授された時に悟った心境に学んだ内容ですが、書によると『この世に存在する全ての現象は天によって生ぜしめられたものだ。言うならば天によって作られた書ではないか。俺は蜜によってそれを褒めて広めようとしている。倭国にあろうが大唐国にあろうが、俺は天のふところに居る。この地上のどこに居ようとも仏法というひとつの法則によって自分も宇宙も深々と貫かれている』

つまり、天の意志はどこにあるのかに気が付き、それを実行する事が全ての人に与えられている使命だと思うのです。

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