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有意注意で抽象思考

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自分の周りで起こっている事を注意深く見ていると様々な法則がある事に気付きます。体験を注意深く見て自分の魂を向上させましょう。
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2021年6月の記事一覧

審美眼

人の顔は目や鼻、耳、口などパーツの形や数、またそれらの配置は殆ど同じなのに個性があって皆、別人に見えます。人種によって傾向が違うのは遺伝から来る要素が多いらしいです。 約25年前、イランの東部でアフガニスタンとトルクメニスタンの国境近くにあるイスラム教シーア派の聖地マシャド市を訪問した事がありました。そこの商店街で衣服店の店番をしていたオッサンが自分に似ている事に気付き言葉が通じなかった事もあって、お互いに顔を見つめ合った事があります。 後でイラン人の友人に聞いたところに

勝負服、勝負タイ、お守り

色について 米国人は勝負タイを決めているみたいです。ここぞという時に力を出せるという自己暗示の目的があるようです。トランプ前大統領はいつもパーワータイといって無地の赤いネクタイを着用されていました。日本のタレント、カズレーザーさんはスーツまで赤を好んでいます。たぶんもう他の色を着けてTVには出られないのではないでしょうか。 人は闘牛場の牛と同じように『赤』を見ると血圧や体温が上昇して、興奮するといいます。『赤は派手すぎてムリ』と言う人は無理をせず自分にとって自信が増えるア

今・ここ・自分

『素直な心で周囲の情勢を感じ取り、今を精一杯生きる事が、生成発展する世界で創造主の意志に適う道である』と松下幸之助さんに教えられました。 今・ここ・自分 運命を切り開くにはまず、境遇を素直に受け入れる事です。『今・ここ・自分』と言いますが、私達は『今ここにいる自分』しかコントロールはできません。自分以外の人は変えられませんし、『過去』も変えられません。また『未来』を変えようと思ったら『今』を変えるしかありません。 その大前提が今の自分が置かれている境遇を素直に受け入れる

一日一回はさわる

触覚と味覚 人間の5感の内、視覚や聴覚に比べて触覚や味覚、嗅覚は意識して表現される事が少ないものです。彫刻や木工作品を作る時、私は目を閉じて作品を両手でさわりながら寝ます。すると手の感触からこの後どう彫ってほしいのか、どんな色を塗ればいいのか等を作品が訴えてきます。 一日一回はさわる ものをいつくしみ、自分もいつくしむ。これは毎日の暮らしをいつくしむ事です。そして、いつくしむ方法は一日一回さわる事です。ごく単純ですが、とても大事な事だと思います。さわれば、その彫刻や木工

固定観念

兎と亀 『ウサギとカメ』の寓話と言えば、足の速い兎が亀よりはるかに先行していたのに油断して昼寝をしているスキに亀に追い越されてしまうというお話です。 歩みがのろくても地道に一歩一歩努力していけばきっと報われるとか驕った気持ちを持つのはいけない。最後まで油断してはいけないという教訓として、『亀は偉い、兎はダメ』と子供心に刻んだ人は多いでしょう。 ところが、印度などの外国でこの話をしますと、日本人とは全く違う感想を持たれます。『なぜ亀は兎を起こしてやらなかったのだ』『亀は非

有意注意

意を持って意を注ぐ事。つまり目的を持って真剣に意識や神経を対象に集中させる事。例えば音がして、反射的にそちらを向く。これは無意識の生理反応ですから、無意注意です。 有意注意とはあらゆる状況の些細な事柄に対しても自分の意識を意図的に凝集し、抽象思考する事です。ただ漫然と対象を眺めているのでは有意注意にはなりません。 中村天風さんはこの意を持って意を注ぐ事の重要性を強調され、『有意注意の人生でないとだめだ』とまで言われています。NHKの番組で5歳のチコちゃんに質問されて答えら