素粒子の探究

現在の素粒子論では、わたしたちの身の回りにあるすべての物質は、「素粒子の標準模型」に含まれる十七種類の点粒子(=素粒子)の組み合わせでできていると考えられている。しかし、自然界の基本となる単位は何かについての探究は、それで終わったわけではなかった。いま、素粒子の標準模型には二つの大きな問題があることがわかっている。
一つは、宇宙の大部分は標準模型では説明できない部室でできていることが判明したことです。宇宙には、正体がわからない「暗黒物質」と呼ばれる部室が、標準模型に含まれる物質の五倍以上あるのです。
もう一つ、「暗黒エネルギー」と呼ばれる何かがあります。重力の理論(一般相対性理論)によると、通常の物質や暗黒物質は宇宙の膨張を減速するように働くはず。ところが、宇宙の膨張は加速していることが発見された。このことは通常の物質や暗黒物質の他に、宇宙の加速膨張を引き起こす何かがあることを示している。その何かが「暗黒エネルギー」と呼ばれ、やはり標準模型の枠組みでは説明できない。

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