有休消化中に読んだ本三冊

こんばんは。hiroenです。私は5月末で前職を退職しましたが、その間GWからほぼ一か月有休をいただくことができました(ご配慮ありがとうございます>前職の関係者の皆様)。その間にいろいろやるべきことはあったのですが、本を色々読むことにしました。普段あまり本を読む方ではないので、こういうときに少しでも本を読んでおこうという作戦です。
今回はその本のラインナップの中から、今の仕事のためのインプットではない純粋な自分の興味によるチョイスの本をいくつか紹介します。

テムズとともにーー英国の二年間

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「徳仁親王」の著。皇太子時代にオックスフォード大学に二年間留学しテムズ川について研究されていた期間について書かれた本。通常の学生の「ように」同級生とパブにでかけたり、寮生活の様子、ジーンズで日用品の買い物に出かけたり、また教授との研究の議論に励んだりしている。あくまで日常的なイギリスでの暮らし、オックスフォード大の学生の暮らしがよく分かる。そのように通常の旅行記留学記として楽しんだ一方で、留学記の途中に突然「エリザベス女王から招かれ」たり、「高名な軍人の家にホームステイして著名な教育者に英語の授業をつきっきりで受け」たり、一般人には到底経験できないような出来事が起こるのも話のスパイスになってよい。この令和の時代の「象徴」である人ではあるが、その人となりや言葉はなかなか表に出てこない。色々政治的な思想を持つ人もいるであろうが、個人的には素直に等身大の学生の姿として親近感を持った。そして、単純に留学記として面白く読むことができた。


三体

言わずと知れたベストセラーのSF小説シリーズの第一作であり、今度ネトフリで映像化されるらしくまた話題になっている作品。小説はドキドキハラハラしてしまって読むのをやめてしまうことも多いのだが、この本はそのドキドキさを超えて読む手が止められないほど面白かった。SFはあまり詳しくないので実際はよくあるテーマということもあるかもしれないが、人間の人間らしい営みの物語の世界と、この作品では物理学を中心とする科学技術の世界がとてつもない時間的空間的スケールで結びついて物語が広がっていく。さらには現実世界とゲームの世界も絡み合っていく。とてもつもなく幅広い世界の中で確かに「物語」が作られていくのがもはや感動的ですらあった。衝撃が大きすぎたのと、有休消化も終わりかけていたので、まだ続きは読めていない。一応買ってはあるのでいつでも読めるが、読むのにもエネルギーが必要そうだなと思ってしまう。

源氏物語 中 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集05)

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今年の二月にこのシリーズの源氏物語の上巻を購入し、そこからちまちま読んでいて、ようやく中を読み始めた。古文の授業で原文を少し読まされた以外、他の訳は読んだことがないので比較はできないが、この訳はあくまで現代小説風に読みやすく書かれていて、すらすら読むことができる。とにかく光源氏は雅で美しく、仕事の能力も人間性も素晴らしいので、物語になんとなくマンガの最強の主人公みを感じる。美しさや風流さにあふれた世界を描いているのは読んでいて面白い。千年前の世界の現代とは全く違う慣習などを面白く思う一方で、人の心の動きはいつも変わらないものだなあとも思わせられ親近感を覚える場面もある。いつまでたっても読み飽きない、面白い物語だ。

ひとまず三冊を紹介しました。ぜひおすすめの本などありましたら教えてください。毎月一つは記事書いていたのを続けようと思いつつ、今月はバタバタしていたので月末最終日ぎりぎりに出すことにします。

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