最後まで書いてみたいですか?(2)
エンドマークを打つ練習として、二次創作は最適です。二次創作にもいろいろな種類があるので、それも踏まえて考えてみました。
書きたい衝動が湧き上がっても、その時にはまだ書くべきことはぽやんとボケている。あえて考えたくもない中途のアレコレなんか、邪魔臭さが全力で邪魔しにくるので書きたくない。
前回の有料部分、あれやこれや分析した最後に、このような図を載せました。
書きたい!と、ガバッと身を起こした瞬間であっても、実は明確なものなんかほとんどないワケであります。ここ、自戒も含めて。
設定はすでにある
二次創作の場合、少なくとも世界観とキャラクター、そして数々のシチュエーションがすでに提供されています。
邪魔臭さがずいぶん減ります!
あのキャラ、といったら、容姿はこうで性格はあれなあの人だし、AとBが一緒にいれば、きっとこういう会話になる。
はい、説明ほとんど要りません。
短いものでいいなら、あとは好みのシチュエーションを設定して、ワン・アイディアを作品にすればいいんです。
一枚絵でも、一ページ漫画でも、140字に収まるTwitterショートショートでも、どんどん発表してください。
邪魔臭いこと考えなくていいし、長くないからすぐできる。
多くの人が、ちゃんとエンドマーク打ててます。
アイドル育成恋愛アドベンチャーに、Uという作品があります。その中のグループを使い、「扇風機」というお題のファンアートを一時間で――と呼びかけられると、かなりの数の二次創作(イラストや一枚マンガ、ショートショート)が集まります。
Yという名のキャラは、肉体派なので、イコール汗、イコール扇風機、という感じで登場が多かったです。ダークヘアのKというキャラは、無口なクールタイプなので、自キャラ猫化ぬいぐるみと一緒に静かに風を楽しんでいたりもします。そのクールキャラが肉体派キャラにそそのかされてオーバートレーニングしちゃってへばっている、というのは、公式にないギャップをファンが想像していて、とっても楽しいファンアートになっていました。
不思議ちゃんのSと元気大阪弁のVは、モノクロの四コマになっていて、ワン・アイディアのオチにいたる簡単なストーリーがあります。結果は雰囲気落ち(と私が勝手に命名)で、ほこっとできる。
ね。元の作品世界という根本の設定(共通認識)があればいくらでも完成品がしあがるのです。
ワンドロ(一時間でドロー、つまり一時間で書く)縛りというのもいいですね。絶対に一時間で完成させる。遅刻ありですが、話題の旬というものがあるので、乗り遅れないようになるはやに仕上げて出す。
完成品にするぞ、という勢いと動機付けが強いシステムです。
構えると書けない
けれど、ちょっと長いものを書こうとすると、とたんに行き詰まるのが世の常。
長い、というのは、ワン・アイディアであるかないかにかかわらずナニかを動かしているから長くなっているのです。
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