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人材開発・組織開発 PickUp

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人材開発、組織開発に関する理論や実践について、気づきが得られたnoteをピックアップしたものです
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#言葉のごちそう

「聞く」は「聴く」より難しい!? 〜『聞く技術 聞いてもらう技術』

すこし前から話題になっていた『聞く技術 聞いてもらう技術』(東畑開人 著、ちくま新書)を読みました。 読了直後、東畑さんと会話していたような、心の声を聞いてもらったような、あたたかい気持ちに包まれたのを覚えています。 これまでの人生で、話を聞いてくれた人、大切な話を聞かせてくれた人、うまく聞けなかった人……、色んな人たちの顔が浮かんでくる 不思議な読書体験でした。 『聞く技術 聞いてもらう技術』この1年、職場での1on1やストレングスコーチングのセッションなど、1対1で

「強みに基づく組織文化を築く」〜『ザ・マネジャー』

ジム・クリフトン氏とジム・ハーター氏の共著『ザ・マネジャー』を読みました。 著者2人の肩書きは、ギャラップ(Gallup)社の会長兼CEO とワークプレイス部門 チーフサイエンティスト。ギャラップ社といえば、グローバルな世論調査会社として有名ですが、自己診断ツール「ストレングス・ファインダー」(現在の正式呼称は「クリフトンストレングス」)の提供元としても、知る人ぞ知る会社です。 本書は、サブタイトルに「人の力を最大化する組織をつくる」と付いており、人の「潜在能力」や「強み

「プロジェクトがあるから対話は起きる」〜『未来を共創する 経営チームをつくる』

「今、自分たちはチームとしてどうなのか?」 こんな風に職場で問われたら、あなたは何と答えますか。 『未来を共創する 経営チームをつくる』は、この問いを出発点として、「本当の意味で “チームになる” のはどういうことか」が綴られた一冊です。 本書は、タイトルに「経営チーム」とあるように、企業・スポーツ・病院・学校などさまざまな組織の“幹部チーム”を対象に書かれています。とはいえ、家族や職場など小規模なチームにも当てはまる記述が満載でした。 「今の時代、指示命令型ではないぞ

仕事の中に「自分」をひと匙入れる 〜『「ジョブ・クラフティング」で始めよう』

人事・人材開発 分野に携わっていると、日々いろんな言葉に出逢います。 心理的安全性 はもはや耳に馴染みましたが、他にも、数多くありますね。DEI、リスキリング、人的資本開示、アンラーニング …… etc. そんななか最近のお気に入りワードが「ジョブ・クラフティング」です。 出逢いは #CULTIBASELab僕がジョブ・クラフティングという言葉を最初に意識したのは、2021年9月開催の CULTIBASE オンラインイベントでした。 メンバーの主体性発揮や働きがい向上を

刻石流水 〜受けた恩は石に刻み、かけた情は水に流す〜

先日、「せっかく○○してあげたのに…」と気にやんでいる知人の発言を、ネットコミュニティ上で目にしました。 そんなこといちいち気にしてたら大変だよ、ということをやんわり伝えたくて、「そういえば、そんな言葉があったよな」と検索したところ、小説家・喜多川泰さんのブログに辿りつきました。 「受けた恩は石に刻み、かけた情は水に流す」 それができれば 長い間一緒にいればいるほど 相手のことを大事にできる。 僕の場合、後半の「水に流す」は自然とできている気がします。だから「してあげ

「小さい勇気をこそ」 〜『東井義雄の言葉』より

子どもの頃、先生からもらった“学級通信”、覚えてますか? 読書会人間塾の課題図書として、『東井義雄の言葉 〜こころの花がひらくとき〜』(西村徹 著)を読みました。 読書会前週に兵庫県豊岡市にある東井義雄記念館を訪れ、東井浴子さん(東井先生の義理の娘さん)から先生の人物像を聴けたので、本の言葉がいっそう立体的になった気がします。 西村徹さんと東井先生のつながり『東井義雄の言葉』の著者 西村徹さんは、現在も兵庫県豊岡市で小学校教師として働いておられます。東井先生が赴任した八鹿

「今も読み返してます」 〜 『さあ、才能に目覚めよう』を贈った女性から

先週、嬉しい言葉をもらいました。 8年前、人事部にいた頃に贈った『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』について、今も大切に読んでくれており、新たに人に薦めようとしてくれているのだとか。 そのことを報告してくれたことも嬉しいですし、それも偶然出会った日だったというのもご縁があるなと感じています。 本を贈った当時の彼女は、周りの人との関係に疲れ、ピリピリしたオーラを発してました。そこでストレングスファインダーの34個の資質を体感してもらうために本を贈リました。 今回、「この

「終身雇用から終身信頼へ」 〜『仕事はもっと楽しくできる』より

先日、興味深い「朝渋」イベントに参加しました。 ※朝渋は、渋谷・道玄坂のブックカフェ BOOK LAB TOKYO で開催されている朝活コミュニティです。http://asa-shibu.tokyo/ ONE JAPAN著『仕事はもっと楽しくできる』この日の登壇者は、10月1日に発刊された『仕事はもっと楽しくできる』の著者 ONE JAPANの共同創業者・代表である濱松誠さん。 ONE JAPAN は「大企業の若手有志団体のコミュニティ」で、各企業での有志団体をつなぐ連