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植物を育てる

完全に枯れてしまったと思い支柱を刺したまま隅の方に置いていたクレマチスから新芽が出ているのを見つけた。

春になると植物達が次々と新芽を出し生き生きとしてくる。冬の間は死んだように静かだったから、まるで生き返ったように見え、悲しく憂鬱な気持ちが晴れ晴れとする。

彼らにしてみれば過酷な環境に適応し子孫を残そうと組み込まれた遺伝子通りに動いているだけで、それを人間本意の物語に重ねてしまうのは少しくだらないが、起源を辿れば似たような細胞組織から発達してきたものなのだから共感してしまうのは本能通りなのかもしれない。植物が育つという事はそこの土壌が豊かであり、果実や木の実がなりやすく動物も集まりやすい。花はそれを発見するためのシグナルとも取れる。

植物を世話している時、とても静かなはずなのに孤独を感じることがない。言語がなくとも、さまざまな手段でコミュニケーションをとっている気分になる。

もう少し勉強して、植物と生活がより馴染むような暮らしをしていきたい。

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